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お金2.0 新しい経済のルールと生き方

お金の正体、経済システムの話、テクノロジーがお金の形を変えること、新しい「価値主義」の提案、お金から解放される生き方、加速する人類の進化について書かれている。とっつきにくいと思ったが、結構分かりやすくて、ぐいぐい読めた。

現実には3つの方向性があり、それは「お金」「感情」「テクノロジー」であり、お金の影響力も大きいが、他の2つも無視はできない。
フィンテック1.0は、すでに存在している金融の概念は崩さず、ITを使って極限まで効率化する。既存の金融の延長線上にある。(ロボアドバイザーやスマホ決済、クラウドファンディング等)
フィンテック2.0は、近代に作られた金融の枠組自体を無視して、全くのゼロベースから再構築する。概念そのものを作り出そうとするものが多い。(ビットコイン等)

お金は、最初は価値を運ぶツールだった。だが、手段の目的化が進んでいった。仮想通貨と法廷通貨は、野球とサッカーくらい違う。似た業界の前提知識を当てはめて考えると危険。

経済システムには5要素+追加2要素ある。
①インセンティブ:報酬が明確
②リアルタイム:常に状況が変化することを知る
③不確実性:コントロールできる/できないことが良いバランスである
④ヒエラルキー:秩序を可視化、新陳代謝を促す仕組み
⑤コミュニケーション:システム全体をまとめる接着剤の機能
追加①寿命を考慮する:別のシステムに移っていける選択肢を用意
追加②共同幻想をもつ:同じ思想や価値観を共有。流動的なもの。

この要素は、会社やその他の様々なことにも当てはめて考えられる。これからは、この要素を理解し、よくできた「経済システム」を作るプロであることが求められている。面白かったのは、自然と経済のしくみは似ているということ。そして、経済と人間の脳も似ている。

テクノロジーが発達して、資本主義から価値主義になるだろうと予想される。価値主義は、今までは意味がなかった行為にも意味が生まれる。
(①有用性としての価値②内面的な価値③社会的な価値)

うまくまとまりきらないが、1.0から2.0への移行や、お金(もしくは今後のお金に代わるもの)をツールとして使いこなすという意識、自分の価値を高める生き方をすること、これからは複数の経済を選択できるようになること等、拒否感ではなく面白さを感じた。ビットコインをわからないものだと切り捨てるのではなく、知ろうとしてみる、新しい枠組ってどんなものだろうと好奇心を持ち続けたいなと思う。

空想は知識より重要。知識には限界がある。想像力は世界を包み込む。大切なのは、疑問を持ち続けること。神聖な好奇心を失ってはならない。
アインシュタイン

お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (株式会社メタップス 佐藤航陽)

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