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シャニマスのシナリオに貰ったものについて

はじめに

何かのアンケートで「シャニマスの好きなシナリオは?」という質問がありました。しばらく頭を抱え、ようやく書き始めても、あの話も良かったな…という思いが次から次へと湧いてきて、唸りながらスマートフォンの画面と向き合った記憶があります。
そのくらい自分にとって魅力的なシナリオが多いシャニマスですが、折角公式が感想文企画を開催してくれたことですし、心に残っているシナリオを少し書いてみることにしました。

many screens

私がシャニマスを始めたのはMusic Dawnの少し前で、それから本格的にシャニマスにハマり始めた頃に、これまでのシナリオの一斉解放キャンペーンが行われました。
過去2年分とはいえ、未読のお話は多く、時系列もロクに分からないまま片っ端から読み漁りました。『many screens』はそんな時に読んだシナリオだったと記憶しています。

当時読んだ様々なお話の中でも、放課後クライマックスガールズの『many screens』は一際印象的だったシナリオでした。一生懸命取り組んだはずの落語に対して、小さなファンから届いた予想外の感想に悩む果穂の姿に胸が痛みます。
ファンの解釈が必ずしも正しいわけではないと考える一方で、相手の思いを尊重しようとするオンラインミーティングでの一幕は、放クラのどこまでも相手に寄り添う姿勢が垣間見えます。
「ファンの子が、自分に何を求めてるかってことは
確かに、果穂自身も考えた方がいいことだよな」
という樹里の言葉は、小学生にはあまりに難しい課題のように感じますが、分からないなりに考え、向き合った結果、「燃えるぞー! 燃えるぞー!」と応援することを決めた果穂の声に、思わず涙が溢れました。
シナリオのイラストを見るたびに、放クラの声と、広がっていく応援の輪のことを思い出します。
誰かの考えを切り捨てず、最後まで向き合って進んでいく、シャニマスらしいお話であると同時に、シャニマスが好きだなと自覚したきっかけのシナリオです。

アンカーボルトソング

もう一つ取り上げたいのが、アルストロメリアの『アンカーボルトソング』です。
アルストロメリアの人気が出て、ソロの仕事も増えてきて…。環境が変われば新しい一面が見えるし、人間関係も広がっていきます。けれど、そうやって変わっていく姿が受け入れられなかったり、近くで見ている分焦りを覚えてしまったりと、高く飛べるようになったからこそ生じる人々の気持ちの変化が一つのテーマとして描かれます。
昔の方が良かった! なんて言いたくないけど、昔は昔で本当に良くて、そんな気持ちを「思い出には勝てない」と表しながらも、それでも負けないように、変わらないように、変わり続けていくと言ってくれたアルストロメリアの3人がとても優しく、心強く見えたシナリオです。

また、このシナリオで千雪さんから出た、「アイドルじゃなくなっても…」という言葉には、アイマスってそういう所も描くのか…と衝撃を受けました。
アルストロメリア以外のシナリオでも、いつかアイドルじゃなくなったら、という発言はその後(あるいは自分の把握していないところでそれ以前も)
度々出ていますし、5thライブのDay1はその最たるものでしょう。
今が永遠に続くわけではない、という当たり前の事実を改めて考えることができたのは、「未来への憧れ」を掲げるアルストロメリアから出た発言だったのかな…と思います。

私にとってのシナリオ

今回感想文を書くにあたって、久しぶりに『many screens』と『アンカーボルトソング』を読み直しました。
実装された日付を見ると『アンカーボルトソング』から3年近く経っていたのですが(!?)どちらも変わらず心に響くものがあり、読み終わるとちょっと視界がぼやけたりして、やっぱり良いシナリオだなあと再認識しました。
今回は自分がシャニマスを始めた頃に読んだお話にフォーカスを当ててみましたが、「好きなシナリオは?」と聞かれて困ってしまうくらい、たくさんのシナリオに心を動かされてきました。

実装当初は声のつかなかった『感光注意報』。
名前のない人々にスポットを当ててくれた『Your/My Love letter』。
筑前煮の文字を見る度に思い出す『not enough』。

アイドルが向き合う問題は時に切実で厳しく、読んでいる途中で目を背けたくなったり、心が苦しくなることもあります。だから、シナリオが実装されると心の準備ができるまで読み始めることができなかったりして。(だからコメティックのファン感謝祭も『絆光記』もまだ読めていない…。)
けれど最後にアイドル達がたどり着く結末は、多くの場合私にとって心救われるものであり、大げさに言ってしまうと、生きる希望みたいなものを貰ってきました。
現実はもうちょっとしんどくて、ライブを観た翌日に仕事で理不尽に怒られたり、シナリオを読んだ直後に自分の不甲斐なさに落ち込んだりするのですが…。私にとってのシャニマスのシナリオとは、それでももう少し頑張ろうかな、と思える理由の一つなのだと思います。

おわりに

283プロのプロデューサーになって、気づけば3年半が経ちました。
日頃は、SNSにちょっとした感想を投稿しているくらいのプロデューサーなのですが、良い機会なので、ちょっと頑張ってシャニマスへの想いを綴ることにしました。
本当はもっと書きたいことがあって、上手くまとめられずに取りこぼしたこともたくさんあるのですが…。ベストに入らないシナリオも、ベストに入らない時間も大好きなので!今はただ、シャニマスへの想いを少しでも形にできて良かった、という気持ちです。
7周年に向かうシャニマスがもっと輝いていくように、これからも微力ながら応援してまいりますので、どうかどうか、よろしくお願いいたします!




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