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嘘の武勇伝005

「しゃべる犬」との出会い。

ムランモランを倒し飯島愛の無修正(もう画面全体がモザイクみたいな画質だったけど)を見た以外これと言って何もなく童貞のまま高校を卒業し、晴れて童貞大学生となった僕ナカムラ・タカハシ、

“大学生活”と言えば世間的には、波の数だけ抱きしめたり、ゲレンデが溶けるほど恋したり、私をスキーに連れてったり、シンデレラエクスプレスで見送られたり、人生のロングバケーション的な、モラトリアム的な、

まぁ、平たく言うとセックス!ドラッグ!トレンディー!な日々を送るのが一般的なんでしょうが···

童貞大学生の僕は童貞なので大人しく童貞用のサークルに入るんです。

ちんぽマン用のサークルといえば「落研」「軽音楽」「ワンダーホーゲル」「フリスビー(アルティメット)」「スノボ」「テニス」「セックス部」「オートバイツーリング同好会」などのラインナップ

童貞用のサークルは「ツチノコを捕まえる会」「チュパカブラを捕まえる会」「オカルト研究部」「脱童貞部」「しゃべる犬を囲む会」などです。

※脱童貞部に入ると“”一生童貞のまま死ぬ“”というジンクスがあります。

僕の通う大学は旭川という、北海道屈指のスーパー寒い寒いゾーンなので、ツチノコもチュパカブラも居ません、

なのでツチノコサークルの活動内容は、バイトしてお金を貯めて年二回のペースで本州に4泊5日でツチノコ狩りに行く···という実際の所は温泉サークルみたいなヤツ、

チュパカブラサークルは2年に1度のペースで南米に行きマリファナを吸って帰ってくる童貞バックパッカーインティライミ的なサークル、

オカ研は「ムー」を回し読みするオタクの集まり

という内容なので、消去法で犬好きの僕は「しゃべる犬を囲む会」に入る事にしました。

で、入学早々「しゃべ犬」の部室に入部希望の旨を伝えに行ったんです。

ノックしてドアを開けると四畳半ほどの部屋のど真ん中に子牛サイズのチャウチャウが一匹鎮座しておりまして

「入部希望で見学させてもらいたいんですけど」

と僕

「おっ!一年生?」

どうやら、そのチャウチャウの首に下げてあるセントバーナード的な“”樽“”がスピーカーになってるらしくそこから声が聞こえてくるメカニズムらしいです。

彼が「しゃべる犬」なのであろう

「見学ね、じゃあついて来て!」

と言うとチャウチャウの後ろの空間がグニャリと捻れ、何か「時空の歪み」的なワームホール状のものが出来て、チャウチャウがその中に入って行きました。

ついてこいと言われたのでついて行くと

そこは鈍い光沢の茶褐色の壁に囲まれた、なんか古代遺跡のような場所でした。

しゃべる犬が言うには、そこはアトランティス文明の都市というか宇宙船の中というかそういう感じの場所らしい

果たして僕のキャンパスライフはどうなるのか?

アトランティス文明の秘宝とは?

しゃべる犬とは何者なのか?

続く。