不安

どんよりとした曇り空の中8時間の長時間待機を経て僕はぐったりとしていた。メキシコまでの長い航行と、これからのタイトな旅程をぼんやりと思い浮かべ、少しの不安を覚えた。そんな思いを抱えながらフランクフルトを発ったあの時。雲を飛び越えたはるか上空の空には目も開けていられないくらいの太陽が僕を待っていた。まるで僕の心を映し出しているように。小さな不安に捉われている内は、上を向いてもすさんでいる。でもその不安を乗り越えた先には、希望が待っていて、気づいたら不安を見下している。

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