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ボイスドラマ:執事と主人

初!ボイスドラマのシナリオです。
そして規約を守って頂けたら自由利用や改変OK!
実績はなく学生時代に楽しく作ったなという独学レベルなので未熟ですが、自由に改変して楽しんで頂ければと思います!
掛け合い重視で試行錯誤してますが、執事と主人なのでキャストに合わせて性別や年齢変えやすいはず。


【概要】

登場人物:男2人(青年、壮年)
時間目安:約5~7分(400字詰原稿4枚と2行、1242字)
<自由利用OK>→規約

【本文】

朝の風景。小鳥のさえずりが聞こえる。
男がカップを置く。
主人「この後の予定はどうなっている?」
執事「はい、ご主人さま。この後は書斎でのお仕事となっております。ただ、その前にお部屋のレイアウトのご確認をお願い致します」
主人「ああ、模様替えの話か」
執事「左様でございます」
主人「さっそく見ようか。お前に模様替えしてもらうのは久しぶりだな。性能が衰えてないか、しっかり見ておくからな」
執事「かしこまりました」
執事N「ご主人さまは世界でも指折りのアンドロイドメーカーの社長。そして、私は世界初の執事型アンドロイドとしてご主人の元でお仕えしている」
執事と主人が廊下を歩いている。
執事「さて、ご主人様。書斎はこのように模様替え致しました」
書斎へ入る。
主人「…………え」
執事「いかがでしょうか」
主人「……いやいや! どうして壁紙がギンギラギンなんだ!?」
執事「ご主人様が高級感があるものがお好きだからです」
主人「私は黒とかシルバーとかシックな奴が好きなんだ! それにアレ!」
執事「クリスタルオブジェですね。ご主人様のお気に入りなので目立つよう飾りました」」
主人「じゃあ、不安定なスタンドの上に置くな! なにあれ? つみきの家の頂上に置いてるのか?」
執事「オブジェに合わせて芸術性を出してみました」
主人「実用性をもう少し考えろ!」
執事「申し訳ございません」
主人「はぁ……。他にもたくさんあるが……なにより、ここは書斎なのになぜ本が一冊もない。前は研究資料や私の本を置いていただろう」
執事「それは災害が来た時に危険だからでございます。昨晩すべて倉庫に移動しました」
主人「背の低い本棚にするとか少しだけ残すとか手があっただろうが! くそ、いつの間にこんな不調が出たんだ……」
執事「…………」
主人「どうしたんだ。他にもなにかあるのか? この際だ、全部言え」
執事「申し訳ございません。すべてご主人さまの好みを知りたい為でした」
主人「どういうことだ?」
執事「好みから逸れたことをすると必ず不満が出ます。それをお聞きした上でよりご主人様の好みに沿った模様替えにしようとしたのです。ご主人様はどんな時も褒めてくださいますから」
主人「お前……そんな優しさが……。……とでも言うと思ったか!」
執事「え」
主人「気持ちは嬉しいが、リスキーすぎる! ダメ!」
執事「かしこまりました」
主人「まったく……今度からは素直に言え。私も意見を言うようにする」
執事「ご主人様、ありがとうございます。……それでは早速ですが、あちらにあるアンドロイドの部品はどういたしましょう。腕や脚……ぞんざいに置いてみましたが片付けましょうか?」
主人「ううん……あれ、は……」
執事「ご主人様?」
主人の声がおかしくなる。
主人「あれは、分からな……い……」
主人の声にノイズが混ざり始めて止まる。
シャットダウン。
執事「……はぁ」
通信音。
執事「社長再現プロジェクト、プランデルタ失敗。人格トレースと声帯パーツに問題あり」
通信を切る。
執事「ご主人様、必ず生き返らせますからね」

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