真夜中のリビングデッド
5月初週にラブホのフロントで働き始めた。
だいたい3日に1回のシフト、24時間拘束のうち仮眠は5時間。
しかし時給はいい。
バイトがない日は何かをしなければという気持ちになぜか駆られてしまう。
なんの意味もなくノートパソコンを開いてみるけれど、特にやらなければいけないことがある訳でもないしな、という感情が生まれて終わる。
休日を意味のないものにしたくないのか、また上手く寝ることができなくなった。
破滅すれすれで狂った救難信号を昼夜問わず打ち出していた約1年前とは違って、今は本当になにでもない、ただ眠らない人になってしまった。
あの頃みたく真夜中にラブレターを書きたくなるような病には罹らずに、ただひたすらに不安とノスタルジックの狭間で不協和音を聞かされている。
12月、レテの川に頭を突っ込んだ私は何を忘れてしまったのか。
忘れっぽいとしか形容しようがないそれは今でも加速を続けている。
深夜になんとなく恋しくなることもなくなるのだろうか。
宇宙レベルで好きな人間たちやインターネットのことは忘れたくないけれど、私なら本当に全部忘れかねないだろう。
レテの水を飲まされてバイバイまた来世〜なんて勘弁だ。
悲しいのは嫌だし全部忘れて死にたくないから、掟上今日子みたく私は腕にインターネットと愛のタトゥーをいれる。
フロントとかいう24時間限定瓶詰地獄でも、クソな感情から逃げられるように。
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