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『ばちらぬん』桜坂劇場上映を終えて。


10月28日、沖縄の桜坂劇場で3週間の『ばちらぬん』上映が無事に終わった。当初は1週間の予定が、ありがたいことに延長、再延長とまでになった。劇場へお越し頂いた皆様、誠にありがとうございました。

初日10/9私は当日に那覇入りしていた。朝は4時起きで始発に乗ったら人身事故で電車が遅れるもんだから、飛行機も1便遅らせることに。もう空港まで冷や汗ダラダラ。桜坂劇場に到着したのは上映の1時間前、既にお客さんいっぱいの劇場の中でトランクかっぴろげて詰め込んだ◯◯◯冊のパンフと缶バッチらぬんをすぐさま取り出して、桜坂劇場の方へ納品。これがほんっと重くて手の皮むけたのよ。実は慌ただしく幕を開けていた初日であります。

(初日の満員御礼の桜坂劇場)

身内関係、知り合い多いだろうと思っていたけれど、予想を遥かに超えるお祭り騒ぎ。スクリーン入ってく人、入ってく人「おー!」「久しぶりー!」「ありがとねー!」という感じで入り口でお迎えした。後ろからみる補助席をだしても足りない状態に開いた口が塞がらない。「まーじか」とおもわずこぼれる。

(初日は111名の方々がお越しくださいました。120%の入り…?)

(「ヤギの冒険」「人魚に会える日。」仲村颯悟監督。素敵なお花を抱えて参上くださったけど直前でチケットが完売。申し訳なかったです…。りゅーごさんとは大学2回生の時に初めてお会いしました。沖縄出身監督先輩!)

上映中は新聞社のインタビューを受けて、上映終了後に舞台挨拶。
登壇して初めて満席の客席を正面からみた。皆さんと目が合う。あ、やばい溢れてきた。堪えろっ!と持ち直して話し出す。冒頭は与那国語で話すと、会場の1割は聞き取れる人がいたはずなので和訳しなくとも反応が早かった。
挨拶が終わると挙手して自由に花束を抱えてでてくるアットホームなあたたかい雰囲気に包まれた。

(この日は人生で1番多くお花を頂いた。全てを持ち帰るのは難しかったので、祖母の仏壇とお墓に報告がてらお供えした。)

上映後は急遽開かれたサイン会。島から駆けつけた父方母方のWじぃに挟まれながら行われた。実はこの日書いたサインは当日那覇へ飛ぶ飛行機の中で考えたので書き慣れてなかった…。(スケジュール帳に練習した跡がめちゃ残ってる)
母や父の友達や同級生、親戚、久しぶりに会う高校の同級生や17年ぶりの友人、幼馴染み、SNSや新聞雑誌広告をみて来てくださった方。世が許すなら皆とハグしたい勢いだった…。

高校時代を知る方々へ
あの時は本当にご心配ご迷惑を沢山おかけしました。誠に申し訳ありません。そしてありがとうございました。あの頃は皆さんの優しさを受け入れることができず、周りが眩しすぎて自分自身が嫌いでたまりませんでした。生きていくのにバランスがとれず、壁をつくって遮断するくせに人と比べてばかりいました。そんな時に出会った逃げ道の映画は、いつしか行きたい場所へとなっていました。
ありがたいことにメディアに取り上げて頂いたので、あれから会えていない先生たちや友人がどこかでみていてくれないだろうかと心の片隅で願っています。不器用なりに遠回りして歩いてます、元気に笑えてます。今ならあの時の私を愛してあげられるくらいには大人になれたんじゃないかな。挫折よありがとうと。逃げ道は案外悪くない寄り道でした。

多分"映画"というものを初めて観たであろう我らがアサー。賞を頂いたことも、映画もどこまでわかってるかわからないけれど、嬉しそうにしていたので私もニヤけてしまう。そして、母から聞いた話によるとラストに流れる「どぅんた」を口ずさんでいたらしい。流石アサー。
なんなら母もぴあの時に国立映画アーカイブで口ずさんでいたのを友人が聞いたらしい。親子で口ずさんでたのかよ。愛。
与那国凱旋上映が実現したら島民踊り出しちゃわないか心配なるけど、それはそれで面白いかも。

「桜坂劇場」へ突撃したのは卒業したての4月。正直いうと映画の作り方は知っていても、映画の上映の仕方をそういえばよく知らなかったということに気づく。とりあえず会いに行けばどうにかなるだろうという安直な考えから始まった今回の上映。4月に初めて桜坂劇場へ訪れ、映画を一本観た後に緊張しながら声をかけた。変な奴が来たと思われたかな。連絡先を渡してソワソワして返事を待っていたけど中々来ず、半ば諦めかけていた7月にぴあの入選が発表された後にお返事がきて上映が決まった。グランプリを頂けたおかげで先に決まっていた桜坂上映を後押しできたことにホッとした。初めて上映するのはいいものの、お客さんが入る自信がなかった…すみません。
右も左もわからず突撃してきた私に色々教えてくださり、サポートしてくださり、桜坂劇場の方々には大変お世話になりました。撮影時からの夢を叶えてくださりありがとうございます。

『ばちらぬん』が次にスクリーンで上映されるのは東京国際映画祭11/4(木)
会場:ヒューマントラストシネマ有楽町
160席以上の大きなスクリーンで緊張します。
上映後には舞台挨拶もありますので、平日ではありますがお時間ありましたらぜひお越しくださいませ。

※東京国際映画祭の後は決定した公開情報はまだありません。


久しぶりにこんなに書いたなぁ。
皆様のおかげで『ばちらぬん』が歩きだした様子を間近で感じております。最近は新しいことばかりが起きていて新鮮です。24歳もアップデートできる一年にするぞ。
冬が来たなぁと感じる毎日ですが、皆様お身体にお気をつけて、あたたかく過ごされてください。私は最近寝る前に白湯を飲みはじめました。
そういえばハロウィンだなとスーパーの棚を見て思い出しますが、11月になれば一気にクリスマスへ模様替えでしょうね。はやいはやい。
どうしても過ぎちゃうからみんな。

ここまで読んでくれてありがとう、それではおやすみなさい。

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