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Vol.39 お大事にしてください

今日は乳がん検診を受けにきた。
数年前に検診で要請密になり、
エコーをうけたら5㎜の小さな丸い影が見つかった。

影の細胞を検査して良性だったけれど、
それから毎年乳がん検診を受けている。

帰り際、受付の方から

「お大事にしてください」

と言われた瞬間にフワッと
心と体に新鮮な風が吹いた。



外来看護師として働いている私は
毎日毎日、ひとりづつ
「お大事にしてください」
と言っている。

自分で言うのも何だけど
心を込めていっているつもり。

相手がどう思うかは別として
やはり人は
『優しくしてほしい』
と思っているだろうから。

特に病院に来る方は
病気だったり、

健康だけど検診で
緊張、不安の気持ちで

痛い、ツラい検査をするので
労ってあげたいから。

(しかも自分は逃げまくって検査をしていない)


話がそれてしまったけれど、

自分は仕事や家族のことで忙しく、
人には「検査を受けたほうがいいよー」
なんて言っておきながら
自分はやっていない。

人には優しくを心がけていたけれど、
自分自身のことは
かなりないがしろにしてきたなぁ。

休むまもなく働き続けて
自分自身にむち売って
家族の気持ちや、自分の親の要望に答えた。

数年前の話だけど

毎日お風呂で溺死しそうになってた時期があった。

バスタブに浸かると
意識を失うかのように眠ってしまい
頭が沈んでお湯に浸かり
鼻からお湯を吸って
むせこんで目が覚める。

それを毎日やっていた。

本当に疲れてた。
けれどそれを誰にも言えなかった。

子どもたちは小学生で
少ない時間で私の膝に座って
愛を充電しているようだった。

そんな子どもたちに、
「疲れてるから」
なんて言えない。

夫は仕事でいない。
会わないから、私の疲れた様子も知らない。

高齢になってきた親には
話しても心配かけると思うし
親に言っても解決しないと諦めてた。

職場の同僚も
私の疲れた様子に全く気づいていない。

とにかくがんばらなきゃ!


自分が仕事てきなくなったら
経済的に余裕なくなって
子どもたちに我慢させてしまうかも。

心配かけせてしまう。

弱っているところは見せられない。

そんな風に、自分自身を馬車馬のように
むち打ってきてしまった。


今日、お大事にしてくださいと言われた瞬間に

そうだよね!
自分をお大事にしなきゃ。
心が和むのを感じた。

今は子どもたちは成長してきたので
前より手がかからない。

あんなに、ないない言っていた
自分の時間を少しずつだけど
持てるようになってきた。

これから自分のために
自分の人生を生きていきたい。

誰のためでもない
自分自身のために。

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