序盤論-各論1-

にーはお。あおです。各戦法について熱く語っていきたいと思いましたが、角換わり右玉愛が強すぎる案件なので、ほどほどに書いていきます。余談ですが、にーはおぱおぱお、みたいなタイトルの漫画?アニメ?がありませんでしたか?語呂だけで耳に残っています。さて、今回の各論ですが、総論の考えがベースになっていることだけは、先に記載しておきます。総論ってなんだよ、という方に一言で説明すると①先手最高②先攻asNO.1③誤魔化しの後手番、という内容を長々と書いたというだけの話です。

先手編

先手は居飛車一択。対振りなら固い切れない攻めてるを意識したいですが、自分の土俵で戦うために急戦を目指します。

角換わり〜腰掛け銀の三つの秘剣と右玉という宝剣〜

僕は攻め将棋なので、角換わりが好きです。その中でも角換わり右玉と角換わり腰掛け銀45桂を特に好んでいます。全く別の戦法じゃないですか、と言われることも多いですが、その通りです。共通点は自分が攻める、相手が受けるの構図にしやすいことが挙げられます。以下に詳しく説明していきたいと思います。

まずは伝家の宝刀、角換わり右玉から、メリットは指してて楽しい美しい。攻めれる攻めれる攻めれる。一瞬の寄らない時間(僕は右玉の時間と呼んでいます)を活かして、相手玉を寄せていく快感。そして棋譜が充実していること。具体的にはショーダンさんの攻める右玉をベースにしています。余談ですが、一昔前は角換わり右玉はあまり採用されていないイメージがありました。しかし、ここ数年、ミレニアム同様、右玉もショーダンさんが原因で急増したと考えています。自分もその一人です。棋譜が充実しているということは、戦法自体に深みが出ているということです。新規参入もしやすく、まさに理想的な戦法と言えます。また、自玉を見ないといけないのもグッド。居飛車党初心者にはまずは右玉から勧めています。

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次に腰掛け銀系統について語っていきます。序盤の数手から、38銀or48銀のどちらが優れているか問題です。(正直アマチュアレベルならどちらでもいいし、てかプロ間でも両方使われているからそれこそ好みですが、)個人的には38銀を好んでいます。理由は早めに45桂でジャブを繰り出す変化で48銀だと、第2駒組みの際に、38金→47銀→48金と手損をしてしまうからです。勿論これも一局ですが、自分の棋風では先手で妥協したくないので、38銀でスムーズに駒組みをしていくのが理想です。

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タイトルの三つの秘剣とは?これは全部45桂馬の変化です。個人的に勝ち星を荒稼ぎさせて頂いたので、このような書き方をさせて頂きました。研究すればするだけ勝ち星が増えていきます。一つ目が48銀型で速攻を仕掛ける順。これはショーダンさんの動画の変化です。二つ目が2枚目の写真で73桂と跳ねてきた時に35歩から仕掛ける順、僕の十八番で、相手が受け方を知らないと一瞬で潰せます。それだけでなく、第2駒組みもしやすいため、ハメ手順に追い込めなかった→持久戦ができる点が魅力的です。三つ目が3枚目の局面から45桂22銀75歩同歩53桂成の変化。プロ間でも頻出で、どこまでいっても互角の戦型です。そしてどちらを持っても勝ちにくい戦型です。なお、僕の十八番に関しては、現在では後手から仕掛けてきます。2枚目の写真の局面から65歩という変化です。僕が確認した限り、中村永瀬戦が最初だったと記憶しているので、便宜上、永瀬新手と呼んでいます。最近だと、斉藤慎藤井聡戦で出現したことが記憶に新しいですね。

横歩取りor相掛かり〜研究勝負or構想勝負〜

先手番の居飛車は横歩取りから逃げる事はできません。いや相掛かりor角換わりに誘導することもできるのですが、四間飛車に対しては右四間elmoで気持ち良くなりたい関係で、34歩に対して飛車先を決めたくないという背景があります。具体的な符号で言うと、26歩①84歩25歩85歩で角換わりを指したいので76歩を突きます。ここで34歩なら横歩取りに合流します。泣きながら横歩を取ります。なお、2手目を76歩にしても34歩を突かれると手損して角を交換する以外に回避できません。26歩②34歩なら、振り飛車の可能性があるので76歩を選択。ここで84歩なら、やはり横歩取りに合流します。鬼の形相で横歩を取りましょう

ここまでの文章から、僕が横歩取りを嫌っているように感じるかもしれませんが、実際その通りです。横歩取りは正しく指せば先手が指しやすいと言われています。戦型自体も先手の歩得、後手の手得の構図になっているため、分かりやすいと言えば分かりやすいです。ただ、この戦型、ハメ手が多いです。多すぎます。ハメ手順で負けるのは正直萎えますし、精神的にもしんどいです。じゃあ研究してと言う話ですが、アマチュアなので、そんな時間は取れないです。自分の好きな戦型を指したいです。相手にハメ手を使われたくないんです。自分だけがハメ手を使いたいんです(クズ)。

なお、大会では普通に横歩を取ります。青野流、強いので。

次は横歩キャンセル相掛かりについて、34飛車と横歩を取るとハメ手で潰されることが多いので(特に時間が少ないネット将棋)、穏やかな変化に持ち込んで力を発揮したいという、私の中では後手番寄りの思想で指すのが、横歩キャンセル相掛かり68玉型です。68玉型の特徴として、盤上の支配がしやすいという点があります。また、終盤では76桂で両取りの変化を消すために58玉で移動することが多いのですが、その瞬間は、まるでプロみたいな感覚に包まれます。気持ち良いです。勿論この戦型もデメリットがあり、飛車先の交換を早めにしてしまっているため、従来の(最新の)相掛かり定跡と少し違う変化が生じることです。横歩と相掛かりはどちらの作戦も有力だと思うので、好きな方を指しましょう。僕はこっちの方が断然楽しいです。

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王道の相掛かり〜最新型と力戦型〜

続いて相掛かりです。ここでは26歩84歩25歩85歩78金の相掛かりを語っていきます。まず、僕が指すのかという話ですが、結構指します。前述の66歩38銀型での45桂速攻が相手から仕掛けられることが多くなり、自分から攻めたい身としては不満が溜まったことから指し始めました。普通に楽しいです。面白いです。意識していることは主に三つ。一つは飛車先の交換を保留すること。一つは相手の形に沿って攻め方を構築していくこと。一つは主張をはっきりさせること。この三つをベースに指しています。最近(といっても結構昔になるが)ではAlphaZero構想が市民権を獲得し、また、その理解も深まってきています。ツイッターでもかなり深いレベルで理解されている方もいらっしゃいます。僕はその方のツイートで学びました。ツイッターは偉大ですね。そんなこんなで先手番の相掛かりは、かなりホットな戦型になっています。だからこそ、後手番の工夫が目立ち、より面白い戦型に映ります。個人的に、後手番でされて嫌だなと思うのは、ひねり飛車です。従来では先手番の戦法でしたが、最近の飛車先を交換しない影響で後手でも指せるようになっています。相手の土俵で戦っている感が拭えず、なんだかなぁ、と言う感じですね。これは課題です。また、雁木模様力戦型にもなることがあります。最近では相掛かり右玉なるものの出てきたらしく、自由な世界が開けています。

なお、横歩取りキャンセル相掛かりとは全く違った景色になることだけは書いておこうと思います。同じ68玉型でも構想が変わってくるのが、将棋の面白いところですね。

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矢倉〜対急戦と急戦と本格〜

次は矢倉です。僕は先手では基本的には指さないです。しかし、2021年将棋世界の10月号が土居矢倉特集だったこともあって、少しだけ指していました。後手番では84歩を突くことが多い関係上、指すことは多かったですが、基本は急戦です。組み合いません。知識がなく、B面攻撃で普通に負けます。矢倉の天敵は間違いなく急戦です。これを互角で持っていくことが正直しんどいです。それほど厄介かつ有力な指し回しになっています。僕も急戦に轢き殺されることが多く、最近では指していません。矢倉は三段階だと思っています。①急戦を受ける②後手が早めに5筋を突いてきた場合は米長流急戦矢倉③最新の組み合いの場合では本格矢倉、といった段階と捉えています。いずれにせよ、自分から攻めにくい点で、角換わりと相掛かりの方が僕には合っているかなと思っています。

対雁木〜迷走×右四間パンチ

対雁木は絶対に避けれません。雁木、強いですね。特に研究してる人と、雁木だけで勝ってきた人は強いです。昔は左美濃対雁木の図にしていましたが、予想以上に勝ちにくい。早繰り銀、右玉、相雁木と色々試しました。正直どれも有力です。ただ、雁木側もやれる変化が多く、棋風的に合っていた早繰り銀の勝率が思わしくなかったため、現在では右四間飛車を採用しています。sugarさんが指されている高美濃プラス右四間が勝ちやすいです。固い攻めてるで指してて楽しい。お勧めです。最近だとそらさんも挙げているので、ぜひ確認してみてください。

結び

長々と先手番の相居飛車を語ってきましたが、これで一旦は終わりにしたいと思います。先手は居飛車が一番強いと信じています。先攻できる形を探って、それを定跡書や動画、ソフトで知識を深めていくことが現在の課題であり、やっている事です。興味を持たれた方が居れば、ぜひ居飛車を指してみてください。居飛車党は皆さんの味方です。

各論についてですが、後手編と対振り編を書くかは未定です。最近は眠いので、目が覚めたら書き始めようと思います。ここまで読んでいただいた方、途中で面倒くさいなこの文章三行でまとめてどうぞと思って打ち切った方、読んで頂きありがとうございます。また他の文でお会いできることを楽しみにしています。

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