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大学院での研究を糧にして、どんな人もキャリアを自由に選べる社会を目指したい【アルムナイインタビュー第4弾】

今年9月に開催されるアイセック・ジャパン60周年記念式典のコンセプトは’’a passionate story’’

60年分のリーダー達の熱い想いとストーリーを届けることをテーマにアイセックから社会へと羽ばたいた先輩にお話を伺いました。

インタビューさせていただいた先輩 : 吉田 悟さん

現在はどのような活動をされているのですか?

今は大学院生で、9月に卒業し、10月から社会人1年目になります。在籍している大学はイギリスのサセックス大学というところで、主にジェンダー問題について研究しています。内定先は、コンサルティング会社の人事部です。

アイセックの活動が、今のキャリアにどのようにいきていると感じていますか?

経験やスキルという面においては、アイセックの研修と国際会議への参加が今の留学を乗り切るうえで大いに力になりました。もちろんそこではすべて英語で議論が交わされ、ディスカッションスキルのみならず、何より自分の意見を伝える力が求められます。

しかし、僕は大学1年生の時、アイセックでの海外インターンシップ期間中に行われる議論についていくことができませんでした。そこで本当に悔しい思いをしました。だからこそ、大学のディスカッションの時間では積極的に参加しました。

自分の意見を伝える力を身につけ、実行に移せば、議論に参加できるというのもあります。ですが、一番強く思うのは、自分が意見を言うことで他人から新たなフィードバックを受けることができるということです。また、他の意見に対して自分の立場や肌感から意見を伝える、つまりフィードバックとはいかなくても自分のバッググラウンドという違った視点からの意見を伝えることができるのだと思います。

さらに就活をするにあたって、その企業がアイセックのような組織かどうかを判断軸にしていました。人に対して、そしてその人の成長を大事にする組織かどうか、ビジョンやミッションのもとで頭や足を精一杯動かせる組織かどうか、これらを基準にし企業研究をしていました。アイセックという組織の在り方が自分にとっての理想だなと思っています。

アイセックで活動していた頃は、1つの目標に対して自分がどのくらいコミットできるのかを考えきったうえで、組織のために頭や足を動かしてきました。もちろん、上手くいくことが多いとは限らなかったです。ですが、感覚として「やりきった・汗をかいた」という経験は力になったし、それを乗り越えるマインドも同じように力になったと思います。

私は、コンサルティングという仕事に就くことになりますが、その仕事は決して易しくないだろうなと思っています。人と向き合うからこその大変さ・苦しい時期があるのだろうなと。でも、その大変さや苦しい経験もアイセックの時にやってきたからこそ、「成長するための努力」だと確信して前進して行くつもりです。だからこそ、アイセックでの経験はこれから社会人として働く自分の心の支えにもなると思っています。

現在情熱を注いで取り組んでいるものはありますか?またどんなことが原動力となっていますか?

大学院での研究になりますね。純粋な好奇心で、ノーベル賞を受賞した産婦人科医の伝記を手にしたことがきっかけでジェンダー問題について研究することになりました。その方は、当時紛争が続いていて凄惨な状況に陥っていたコンゴ民主共和国で、性被害に遭った女性を長年にわたり治療されたそうです。元々、性別で評価されてしまう社会に対して疑問を抱いていましたが、この伝記を読んで、いかにその女性達の人生が性暴力によって奪われているのか、そしてそのことが日本で報道されることがほとんどないという現状に衝撃を受けました。

「なぜこんなことが起きているのか。そしてそれがなぜ許されているのか。」そういった感情が芽生えたのが研究テーマに選んだきっかけです。よく言えば、不条理さへの「正義感」だし、ちょっと悪く言えば「怒り」ですね。

そして、じゃあ自分はどうしたらいいのかという風に考えてみるんです。自分は医者じゃないので現地に行って治療することもできない。心理カウンセラーでもないので、カウンセリングでその方々の悩みを聞いてあげることもできません。

今の私にできるのは、研究しかないと思っています。もちろん、研究をすることで世界が変わるとは限らないです。ただ、自分がキャリアを積む上でそういった問題に向き合っていく糧になるし、現状や原因などの関連情報を収集し、執筆することで、周りの人達に少しでもその状況を知ってもらうことに意味があると思っています。

インタビューの様子

この先のキャリアでどのようなことに取り組んでいきたいと考えていますか?

私は、「利益の出せる働き方改革」について考えていきたいです。
ジェンダーについて研究してきたことも踏まえ、子供を持つ両親が男女ともに、育児もキャリアも自分で自由に選べる社会を作り出すことを目標としています。

しかし、現状としては「選べない」社会というのが正直なところだと思います。女性については出産後の復職の難しさ、育児のリスクからキャリアを諦めているケースが多いですし、男性については育休をとる難しさから育児を諦めているというケースもあります。

この問題を解決するには、両親がどうこうするよりも根本的に会社が変わらないと意味がないのではないかと思っています。今の企業の利益の出し方では、これが達成されない。だからこそ、コンサルティングという仕事で、人事を効率化させていく中で、親世代が育児とキャリアの2つから自由に選択できつつ、かつ企業にも利益が出せる働き方というのを求めていきたいです。

これから社会に出ていく若い世代にとって、今は本当に厳しい時代だと思っています。ですが、こんな時代だからこそ若い世代が世界を変えていかなければいけないとも思っており、今後は「キャリアと子育て」に対してできる限りの力を注いでいきたいと考えています。

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最後まで読んでくださりありがとうございました!
これからの投稿も、ぜひ楽しみにしていてください。

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