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休みは月に2日だけ。先輩の帰りを待ち、着物を脱ぐのを手伝い、午前3時にやっと就寝。スマホを持つことも許されない。15、16の小娘がそんな世界にいた。江南YEG研修旅行で京都に訪れた際、お座敷バーなるものに連れて行ってもらった。そこで出会った見習い舞妓達だ。文化の伝承を重んじる彼女達に働き方改革の叫びは届かない。厳しい世界と知れば余計に輝いて見えた。芸を磨き人を磨き立派な芸妓になって欲しい、私も芸事を続けているから、純粋にそう思った。彼女の作った水割りは、ほんのり果実の味がした。

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