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「マンガ好きにしてくれてサンキュ!」の巻

小学校時代に出会った大人達の話の前に、私の親の話をしよう。

我が家は、学期末にもらう通信簿の成績が良かったら、ボーナスをくれる家だった。
お小遣いは学年✕100円を毎月もらっていた。
このボーナスが1000〜3000円だったと思う。
私も褒めてほしいと思うよりも、現金もらったイエーイ!と喜んでいた。それが当たり前だった。
父親が現金主義で、母親も甘い言葉を言うタイプではなかった。
子どもには財産は残せないが、学はつけてやりたいとは言っていた。
自分達の時代は兄弟姉妹も多く、十分に学ぶ機会がなかったことが悔しかったのだろう。
そのせいか、我が家は甘い夢を見させてもらえなかったように思う。


私は学研教室に通っていた。
公文ほど有名ではないが、プリント学習で国語と算数を学んでいた。先生は幼馴染の子のお母さんで、男の子3人の母だ。
まず宿題を提出して、先生が採点している間に教室分のプリントをする。
先生1人なので生徒が多く来ると採点待ちが長くなる。
けど、生徒たちは困らない!なぜなら、この教室には壁一面にマンガあったからー!!!

・サザエさん
・いじわる婆さん
・やじきた道中記
・よりぬきサザエさん
・ドラえもん
・三国志
・小さな恋のものがたり

覚えているのはこれくらいだが、他にもあったと思う。
このマンガ天国は、私にとってサイコーな環境だった。また100点100枚でシール1枚がもらえ、このシールを100枚集めれば図書券がもらえた!
図書券でマンガが買える!てことで、現金主義な私は勉強でお金を稼いだもんだ。

また高学年になると、先生は「こんなマンガ読んで見る?」と白泉社のコミックス『CIPHER(サイファ)』を貸してくれた。
私にとってはマンガビッグバンである。
『りぼん』や『なかよし』を友達と交換してる頃に『LaLa』を教えてくれた。
※『コロコロ』読んでる頃に、『ヤンジャン』位の意味でとらえてほしい。

大人なのにマンガが好きな人がいたことに驚いた。
父親なんて「マンガ読んでたらアホになる」しか言わない。
こんなスゴイ体験させてくれた先生に、私は感謝している。
代わりに私は『らんま1/2』を先生に貸してあげた。

絵を描くことが好きだった私は、マンガを読むことでさらに絵が好きになった。このマンガの中から色んな世界も知ることができた。
親以外で私を自由にしてくれた人がもう一人いる。
次回は、タオカ先生について書いてみよう。

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