相棒S20 第6話「マイルール」感想
可もなく不可もなく平々凡々なお仕事プライド系の作品でしょ。
…とか思ってた自分が恥ずかしいくらいに面白かった!
こういった作品があるから「相棒」はやめられねぇ!!
【感想】
更生した加害者へ遺族が復讐するのは果たして許されるのかっていう永遠の問いをエグいくらいに描いていた。
福原の「先に殺したのはお前だろ!」って悲痛な叫びは本当に突き刺さる。
ジワジワとペンで殺されかけていく中で、やっていない殺人を認めるほどに精神的に追い詰められた村上を見ると、加害者の筈なのに同情を禁じ得ない。
加害者と被害者の立場が簡単に揺らいでひっくり返るようになるのも本当に良く練られてる。
「運命の来たる日」のラストはアンノウン(村上)は全ての罪を精算して消える…即ち殺人犯だった村上は更生してもう存在しない事。
アンノウンを追い続けた老刑事(福山)もまた炎に消える…復讐の化身として投影してた存在を消す事で村上への復讐心が失われた事。
その結果「村上を赦すと同時に自身の復讐心に終止符を打つ」という事を小説で見事に昇華させる事に成功している。
とはいえ、あそこまで描かれていたら右京さんじゃなくてもいずれ"村上=アンノウン"という事がファンにバレて復讐達成になりそうな気もしてる。
そして何よりミステリーとしてアンノウンを描かないっていうのはどうかと思う(純文学が得意って伏線はあったしフォローもされてたけどね
【小ネタ&雑感】
•重いので青木が出てきてほしい
•福山の他の小説の評価は"まあまあ"
•「ありふれた殺人」と「聖戦」と「ラストワーク」を合体させた印象がある
•100万円はどこいった
•奥さん立派だけど「忘れよう!」はダメでしょ(弁護士はセーフ
•オチが分かった小説は読まない課長w
【次回】
既に放送済みだけど、まだ観てない!
山本脚本は近年こそ女性の性犯罪とか恋愛面を時に王道に時に邪道にエグい角度でも描いてきたけど、かわおとこはネタ過ぎる。
今期遠峰回があると思うけど、とりあえず「人生最良の日」以来久々のネタ回っぽいので楽しみ!
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