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ホロぐらから学ぶ映像の演出

サムネイル引用【アニメ】とんでっけえええええええええええええ!!!

こんにちは。らりるらるららです。今回紹介するのは『【アニメ】とんでっけえええええええええええええ!!!』です。今回はネタとしては薄いので考察ではありません。一切台詞が無いという挑戦的な回だったのでそれについて解説していこうかと思います。

では。

まず最初にストーリー全体を説明します。
見詰め合うぼたんとわため。そして、ぼたんがわためをぶん回して投げます。わためが地面に突き刺さるとAちゃんが88.0mと計測します。同様にノエルが船長を投げて計測します。そして三人目。かなたがはあちゃまを投げると月まで飛んでいった。

ざっくり言うとこんな話です。今回はツッコミ担当がいないので何をしているかの説明は一切なされません。ですが、皆さんも誰かを投げて飛距離を競っていることはなんとなく伝わったかと思います。それは何故か。私が思うに、映像だけで伝わる短い話だからです。例えば、13話で完結するアニメを台詞無しで放送して内容がわかるとすればギャグ作品の様な複雑なストーリーを持たない物に限られます。SFやファンタジーといった造語の登場する作品は文字や台詞抜きでは何をやっているか伝わりません。つまり、数分のホロぐらだから登場人物も既にわかっているので無言の演技でも内容が伝わるのです。

より深く見ていきましょう。何をしているかわかる演技はどこか?それは、最初のぼたんが投げた後の計測シーンです。皆さんも学校でハンドボール投げをしたかと思いますが、そういった経験から目の前の行動の意味を予測したのです。ノエルの記録がぼたんに及ばずがっかりするシーンでそれは確信に変わりましたね?この二人の行動だけで今回やりたい内容が見えてきた、そこへ三人目のかなた。
ここから演技の質が変わります。【説明】する演技から【注目】させる演技にシフトするのです。まず、暗転して不穏な空気が流れます。この暗転で本命が来たことはおわかりいただけましたか?まず暗転で空気を変えてから、正面を向いて腕を鳴らすシーンでは逆に後光が差して明るくなります。ここから一挙一動がゆっくり丁寧に描かれ、かなたのパワフルさに驚くノエルとぼたん。ぼたんに至っては驚きのあまり立ち上がります。前二人は噛ませでかなたが本命だとわかりましたね?こうしてかなたの飛距離へ期待を限界まで膨らませた後、まさかの月まで飛んでいく。しかも、ぶつかった衝撃で月は砕けます。
面白いかどうかと聞かれると微妙なところですが、映像で語るということに絞った良回ではないでしょうか。まとめてみましょう。

今回の良いポイントは
・台詞で説明しないから視聴者が考える必要がある
・最初の二人で話の流れを説明した
・暗転からの後光の明暗差で主役を引き立たせた
・かなたの演出を丁寧に描き、オチへの期待を高めた
こういった点です。話自体はネタ枠ですが、映像の基礎を教えてくれるとても良い回だったので記事にしてみました。いかがでしたでしょうか。私自身、最近は登場人物の心境を天気や日光で表現出来ると知って練習中で、こういった映像作品の演出に注目する様になりました。面白い記事だったと感じていただければ幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。また次回お会いしましょう。

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