いっそがし恒彦くん
うちの親父は優しく、
短気で、容認してくれている。
その懐は深い。
しかし時に、キレる。
キレてはないんだろうけど、筆記では記せないような深淵に立っているかのように、
その想いがほとばしってる時がある。
そういうときにこの人が私の親父でいてくれるのがありがたいなと思うんです。
私の深みも親父を見て育ってきているから、
海の底の静けさを親父からもらったと感じる。
若いときからずっとそういう感じなんだったんだろうなとか、
そう思いを馳せる。私が生まれる前の親父の歴史を少しずつ聞いているうちに。
親父の涙させた私を叱りながら。
今は畑が忙しい。
玉ねぎ、たまねぎ、きゅうりきゅうり、トマトトマト、スイカスイカ、うりうり、ししとう、ピーマン、たっくさん。配っても配っても余る余る。
そして親父は忙しく水やりをおこなっています。
もちろん自分の体にも水やりを。
かかあ天下の真ん中で。
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