春よ

日に日に強くなっていく
三月の太陽が
花粉にやられた瞳にしみる

泣き腫らしたような
赤い目と鼻をして
三寒四温をゆく

白梅紅梅がほころび
桜のつぼみは充血していく
花たちよ 何度目の春を迎えるのか

わたしの何十何回めの春は
目の前に現れて
無邪気に咲う

輪っかりぼんのループの
繋ぎ目のような春よ
おわりでありはじまりの春よ



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?