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【MTGレガシー】第6回彼の地きずな杯参加レポ(22/8/6)

自己紹介

はじめまして。令和になっても白スタックスというデッキを回しているあいチャンと申します。
MTG歴≒レガシー歴≒白スタックス歴で、ちょくちょく中断期間を挟みつつ、かれこれ15年以上このデッキを回し続けています。


白スタックスとは

簡潔に説明すると、
①マナ加速する(例:《古えの墳墓》《裏切り者の都》《モックス・
ダイアモンド》)
②相手の行動を制限する(例:《虚空の杯》《三なる宝球》《エメリアのアルコン》)
③リソースを要求する(例:《煙突》《不毛の大地》《The Tabernacle at Pendrell Vale》《ハルマゲドン》)
④自分だけリソースを維持する(例:《世界のるつぼ》《トロウケアの敷石》《セヴィンの再利用》)
といった流れの非青系ボードコントロールデッキです。

私が説明するまでもなく、MTG Wikiさんにまとまっておりますので、ご存知ない方はそちらをご覧ください。(※「スタックス」とは別項目なのでご注意ください。)
あと、よろしければ私の動画ツイートもご参照ください。(宣伝


プロローグ

先日妻が、ハインラインの『夏への扉』を読んでみたいと零したことを、忘れているはずもなかった。

〈タイムスリップもの〉の古典にして、
〈猫小説〉としても人気がある同著。
ただし、日本的な〈夏〉観が薫るタイプの作品ではない。

文学を生業とし、妻がその一部に興味を示してくれている。その尊さの前に、書店に向かう足も速くなるのは当然である。オタク語りの速きの如く。


西武新宿線所沢駅のそのまた奥、入曽駅西口から徒歩7分。TCGショップ・ディスクさんで開催された、第6回彼の地きずな杯(フォーマット:レガシー)に初参加してきました。
午前中に大型書店へ向かうも、お目当ての本はなく空振り。せっかく外に出たのなら少し足を延ばし、ひと手柄上げて帰ろうというわけ。

ディスクさんには、以前妻とドライブがてら立ち寄り、NEO母聖樹を引かせていただいた想い出が。以来、大会にもぜひ参加してみたいと思っておりました。
前回の彼の地きずな杯は、私が声掛けし開催している第4回新座TCG同好会と日程が被ってしまい、今回こそということで突撃。

まず、ご存知ない方のために。ディスクさんは体育館かと見紛うほど天井の高い建物の中、その半分近くをプレイスペースが占め、広々と快適な空間となっております。
1人での参加とあり、受付後は独りポツンと末席へ。他の参加者の方々は何人かずつのグループになっていて、早くもアウェーの雰囲気。人見知りの私はおなかが痛くなってきた…。

今回のデッキリスト

今回持ち込んだリストは、3月末にMagic Onlineのレガシーリーグで5-0したリストをほぼ踏襲したもの。

メインの変更点は2つ。
1つは、《トロウケアの敷石》を-2枚し、代わりに《爆発域》と《皇国の地、永岩城》を各+1枚した点。これは明確なデルバー対策。
もう1つは、《精神迷わせの秘本》を-1枚し、《世界のるつぼ》を+1枚して計2枚にした点。

《精神迷わせの秘本》は、勝手に追放される特性を活かして《大いなる創造者、カーン》で再利用し続ける、通称〈無限エロ本〉が可能なトップレア(大嘘)。
右手頼みのこのデッキにあって佳い選択だと自認していたのですが、ある時ふと気づいてしまったのです。

〈無限エロ本〉より、〈無限不毛編〉〈無限サーガ編〉のほうが100倍強いということに。

未知のリソースの質を上げるより、見えている墓地のリソースを使えるほうが偉い。兎角、《ウルザの物語》《不毛の大地》《爆発域》等々が揃うこのデッキに於いては。

相変わらずの前置き長すぎマンですが、以下、さらに冗長な対戦レポート。
ご高覧ください。


スイスラウンド

▽Round1 vs青単ソートラッシュコンボ
▼Game1 先手
お相手が《Snow-Covered Island》スタートで、ショーテル系を疑う。
こちらの初動は《エメリアのアルコン》。ショーテル系なら本来は温存すべきだが、《三なる宝球》も手札にあったので、積極的に投げつけ。ハイタイド系だったらこれだけで勝てるし。
お相手は《Thought Lash》を追放して《Force of Will》し、デッキが判明。
その後は《忘却の輪》で的確に脅威を捌いて、生物で押し切り。
▼Game2 後手
《殻船着の島》に2回《不毛の大地》を当て、《実物提示教育》も確認。(《引き裂かれし永劫、エムラクール》はGame1で確認済み。)
グダらせている間に《虚空の杯》をX=1とX=2で置いて勝利。
お相手さんも初参加とのことで、周りが見えてない系プレーヤー丸出しの私。
ソートラッシュといいハイタイドといい、青の純正コンボって器量好しよね。
2-0

▽Round2 vsグリセルシュート
▼Game1 先手
《Karakas》《裏切り者の都》《虚空の杯》《世界のるつぼ》《大いなる創造者、カーン》+2枚という初手。初動は突っ込んで、《裏切り者の都》から《虚空の杯》X=1。
お相手は(確か)ナチュラルディスカードで《グリセルブランド》。うわわ。
《浅すぎる墓穴》でグリセルを釣られるも、14枚ドローで1マナを大量に引かれたようで、《Karakas》で無事お帰りいただく。
その後は《Karakas》を常に立てつつ盤面を固め。
尚、青いカードとともに《Scrubland》が見えていたので、《静寂》に注意。まあ後手ではたぶん関係ないけどね。
▼Game2 後手
1ターン目に《暗黒の儀式》→《納墓》→《グリセルブランド》→《浅すぎる墓穴》。
《フェアリーの忌み者》が指の隙間から零れ落ち。
2-0

▽Round3 黒単デプス(ポックス寄り)
▼Game1 後手
すぐに《吸血鬼の呪詛術士》と《暗黒の深部》を揃えられ、《不毛の大地》と睨み合い。
と思っていたら2枚目の《不毛の大地》をトップ。能動的に仕掛けて。
▼Game2 先手
土地2枚キープを《Hymn to Tourach》に咎められ、さらにもう一発食らって何もできーず。古代魔法、すき。
▼Game3 後手
お相手は《暗黒の儀式》→《ヴェールのリリアナ》のロケットスタート。
《ウルザの物語》から奥義直前に《真髄の針》を打ち込み、《大いなる創造者、カーン》から《マイコシンスの格子》はん。
2-1

▽Round4
ID

シングルエリミネーション

▽SF 青単ソートラッシュコンボ
▼Game1 先手
お相手の《実物提示教育》→《引き裂かれし永劫、エムラクール》公開に《忘却の輪》を合わせ、2体の《エメリアのアルコン》でビートを刻む。
▼Game2 後手
お相手トリプルマリガンから、《殻船着の島》スタートを《不毛の大地》で咎め、《三なる宝球》を置いてから《大いなる創造者、カーン》と《液鋼の塗膜》でロックにキメる。
2-0

▽F 4cヨーリオン(オムナス入り)
▼Game1 先手
先手2T:初動《虚空の杯》X=1が着地。
先手3T:《三なる宝球》のスタックで、《エラダムリーの呼び声》で《創造の座、オムナス》をサーチ。
後手3T:《三なる宝球》自体は通り、お相手は《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を通常キャスト。
先手4T:《大いなる創造者、カーン》で《液鋼の塗膜》お取り寄せ。
後手4T:《自然の怒りのタイタン、ウーロ》が脱出。
先手5T:《忘却の輪》で《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を追放。さらに《液鋼の塗膜》まで展開。
後手5T:《創造の座、オムナス》が着地。
先手6T:《ウルザの物語》3章→《探検の地図》→《カラカス》サーチ→《創造の座、オムナス》バウンス。
▼Game2 後手
《世界のるつぼ》が通り、《鏡割りの寓話》を展開され、《ウルザの物語》で迎え撃つ形。
2/2ゴブリンを3/3構築物でブロック後、《世界のるつぼ》を(確か)《耐え抜くもの、母聖樹》で対処され、構築物1体が自壊。
が、手札にはさらなる《ウルザの物語》。かーらーの、トップも《ウルザの物語》。物量差で押し込みつつ、《真髄の針》サーチで《耐え抜くもの、母聖樹》を指定しとく。
ここで《エラダムリーの呼び声》でサーチされた《孤独》が《キキジキの鏡像》でコピーされて構築物を減らされ、さらに《空を放浪するもの、ヨ―リオン》が手札へステンバーイ。
お返しに今度はこちらの《孤独》が《孤独》を孤独にし、なんとか押し切り。
2-0

〈太正の白スタックス/Old-Fashioned Mono White Stax〉 Won!!

決勝戦後の感想戦では、《真髄の針》で《キキジキの鏡像》を指定できたよねー、といったお話などをして、乗り手もレベルアップ。
これがぼっちプレーヤー憧れの感想戦…(剣士、俺やったよ!


エピローグ

話を大会全体に戻すと、彼の地きずな杯といえば、名物の正賞お米5キロ!
さらに副賞までいただき、記念撮影へ。
徐に羽織を脱ぎ、主張の強いTシャツを晒していく。ああ、よくカバレージで見てたやつだこれ…(お前あれ白い目で見てたやん

そんなこんなでレガシーの部は閉幕。
尚、彼の地きずな杯では、レガシー後に5Kモダンの部も開催されており、正しく昼から夜まで遊び倒せる仕様となっておりました。運営お疲れ様です。

私の方はというと、「18時までに帰って夕飯を作る」などと宣っておきながら、お店を出た時点で18時。妻の機嫌がどうなっているか戦々恐々でありましたが、手土産がお米とあってニッコニコの玄関お出迎え付き。お米の力はいつだって偉大なのである。

ちなみにこの頃には、妻がご所望であった『夏への扉』のことなどすっかり後景に追いやられており、これはまた今度手に入れなければ。


自分が愛するデッキを使い続ける。負けが込む。投げ出す。振り出しに戻る。
それでもやめない。
未来だけは、自分の手で変えることができると信じているから。

彼はいつまでたっても、ドアというドアを試せば、必ずそのひとつは夏に通じるという確信を、棄てようとはしないのだ

『夏への扉』R・ハインライン著、福島正実訳

ピートのひたむきさもまた、全てのカードプレーヤーたちに通じるのではないだろうか。

そしてもちろん、僕はそんなカードプレーヤーたちの肩を持つ。