小学5年生 前編

恐らく大体のことはここが始まりだったんじゃないかと思う。
リストカットも、希死念慮も、体調不良も、全性愛も、無意識のODも、いじめも。初めて文章を書いたのも、ボーカロイドにハマったのも小学5年生。全部小学5年生が発端だったと思う。

一番最初に神様ができたのもこの時。もう神様ではなくなってしまったけど、僕の思想の礎になったのは間違いなくあの人だ。あの人がいなければ、きっと生きていることすらなかったと思う。僕の人生最初で最後の紫色の宗教。
ずっと好きだったんだけどね。なんか、アイスピックなんかよりもずっと鋭いあの人が好きだったのに、気づいたら生ぬるく丸くなってたから興味をうしなちゃった。あなたはそんなんじゃないでしょ、もっとすごい景色を僕に見せてくれるんでしょ、って思ってたのに、社会に緩く迎合しようとし始めたから全部嫌になった。たぶん、失望だったと思う。

似たところなんて何もないし、あの人の後を追いかけていただけかも知れないけど、それでも、私の初めてであり唯一だから、嫌いではないよ。たまに歌だって聞きに行く。
だからこそ、あの人を冒涜するように憧れちゃった(笑)系の人がアイコンにしてるとイラっとするし、憧れちゃって神様とか宗教とか言っちゃってる人が嫌い。憧れは一生それになれないから憧れなんだと思う。だって、憧れなんて簡単な言葉にまとめてあの人の本当を見ようとしない。私も憧れちゃった人なんだけどね。

私のために泣いてくれた友人がいる。
きっかけなんて粗末などうでもいい喧嘩だったのに、「これで内心が下がって中学とか行けなくなったらどうしよう」って思ってくれたんだって。全く関係のない傍観者だったのに可愛いよね。
自分に優しく、自分を大事にができないから、今は誰かを指標にして、「これしたら〇〇ちゃんに怒られるな。」っていうのを基準にしてるんだけど、それの始まりは多分この子。今でも仲良しの美少女、通称・太郎。優しくて強い、絵の上手な女の子。

私の好きな音楽の話をしよう。
ずっとボカロが好きだったんだけど、それを教えてくれたのは同じ習い事をしていた同級生だった。当時希死念慮マシマシだった僕は、明日死のうくらいに思ってて、その前日に教えてくれた。その曲がハッピーシンセサイザだったんだよね。今でも大好きな曲。その曲を聴いて死ぬのを辞めた。

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