人生で今が一番年老いている。
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人生で今が一番若い。
”何をやるにも今から始めるのは遅くない!”
こういった励ましの言葉はよく目にする。
概ね同意するし、素敵な考え方だと思う。
一方で、
生きてきた人生において、今が一番年老いている
とも言えないだろうか?
今が一番若いという言葉には、
「これからまた時間をかけて何かを成し遂げていこう」
「今30歳(仮)だから平均寿命まで生きれると仮定して、あと40,50年は生きれるだろう」
という希望的な要素も含まれているような気がする。
今が一番若いという言葉は
「僕たちには未来がある」
という安心感を与えてくれる。
希望を持つことは大切だが、それと同時に
終わりを意識することも同じように大切なことだと感じる。
人生は「最後のイベント」の連続だ。
人生は有限であるからこそ、2度とない体験に満ちている。
仲良しだった友達とサッカーをする
おばあちゃんと笑いながら夕食を共にする
長く時間を過ごした実家に帰る
大学で退屈だと思ってた授業にでる
好きだった子と恋に落ちる
保育園まで愛する子供のお迎えに行く
同僚と楽しみにしてたキャンプに行く
敬愛してた母親と将来について話し合う。。
僕たちはそれが最後のイベントだと気づかないまま
その時を過ごしてしまう。
気づくのは大抵、関連する何かを失ってからだ。
この貴重な瞬間をいつか先の時点のための踏み台として、
蔑ろにしてしまうのはあまりにも悲しい。
未来のために頑張るのは素敵なことだけど、
今この瞬間だって素敵なことに溢れている。
確約された未来など、
どこにもないのだ。
人は本当にいつ死ぬか分からない。
話したいことがたくさんあっても
今はいない母親と話す機会は
人生で2度とやってこない。
死や終わりを意識すると人生に臨場感が湧くような感覚がある。
臨死体験をした人や、余命宣告された人が幸せに長く生きていけるような話もよくあることだ。
もし1週間後自分が死んでしまう予定だとしたら?
それが1ヶ月後、1年後だったら?・・
恐怖を煽りたいわけではなく、
自分の時間の有限性に気づくことで、見えてくることもある。
希望を持つことと
終わりを意識すること
この2つのバランスを取るということは、
よりよく生きるヒントに繋がるのではないか?
毎日当たり前に過ごしていることにも幸せを感じられたら素敵だな
何かを成し遂げるにあたってその過程も楽しめたら素敵だな
自分にとって心が求めていることをやり続けられたら素敵だな
そんなようなことを
僕は思ったりする。
今が人生で一番年老いている。
最後かも知れないこの一瞬一瞬を味わい尽くしてやろう。
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