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自分らしい呼吸ができる場所

お待たせしておりましたチケットもいよいよ明日、販売開始。
やっと先日、会場の小杉湯さんでお風呂に入ってきました!

『素っ裸の自分を、すきになれますか?
〜「いのち」の旅の途中、銭湯に集合!〜』
写真家幡野広志・神父大西勇史・小杉湯CSO菅原理之鼎談
 
【日時】2020年3月14日(土) 12:00〜14:15 イベント(途中休憩時間あり)
【会場】小杉湯(JR高円寺駅より徒歩5分)
【参加費】一般チケット 3500円(税込3850円)
 *チケットの価格は同じですが、学生〜20代のお客様の枠と
30代以上のお客様の枠を設定させていただいています。

チケットは、2020年2月21日(金)18:30 販売開始です。
以下のURLからチケットご購入いただけます。
たのしみにお越しいただけたらうれしいです。お待ちしております!


はじめてのひとり銭湯

日曜日の午後。ひとり小杉湯に向かいながら、このそわそわした感じは何だろう?と考えていました。
そうか。「ひとり銭湯」ってはじめてじゃないか。

純情商店街を抜けて、小杉湯に到着。
観光地の温泉やスーパー銭湯に行っても、券売機でチケットを買うシステムが多いなか、小杉湯では番台で料金を払います。番台さんの手元に、100円玉や10円玉が積んで並べてあるのも、なんだかいい。スーパーのレジとかのせかせかした感じがない、人間らしいペースのやり取りに安心感をおぼえました。
そう。ここで、ふっかふかのバスタオルを借りておくことも忘れずに。IKEUCHI ORGANICのタオル、わたしはもう、心をわし掴みにされています。

早速、お風呂へ。
番台さんから「比較的空いていますよ」と聞いて勝手に想像していた様子を上回る人気ぶり。決して空いているとはいえない脱衣所と浴室でした。でも混んでいるという感じもしないのが不思議なところです。みんなそれぞれに自分の空間を見つけて、自分の時間を過ごしている。お母さんと一緒の小さい子も、わたしと同じ世代のひとも、それぞれに。はじめてのひとり銭湯にドキドキしていましたが、気持ちよくいたらいいんだ、と思える雰囲気がありました。

「交互湯」も小杉湯さんに出会ってはじめて知ったこと。
NHKの番組「沼にハマってきいてみた」で、みずきちゃんが紹介してくれていた銭湯のマナーを見て予習してから行きました。
せっかくならわたしも「交互湯」の虜になってみたくて、チャレンジ。しかし、あつ湯に1分、そのあとの水風呂は、足だけでギブアップ…。
ひとまず、ひとり銭湯デビューは成功。ただ次は、もっと気持ちよく入る方法を教えてもらいたいなという気持ちになりました。

交互湯をされている方も多く、浴室内の滞在時間も長いのですが、お風呂から上がった後の脱衣所での滞在時間が長い…!
涼みながらささっと着替えて出る。そんな通過地点としか思っていなかった脱衣所なので、とても新鮮でした。
つい急いで支度しそうになる自分に、ゆっくりしていいんじゃない?と言い聞かせ、のんびりしてみる。そうしているうちに気づいたのが、ふっかふかタオルの心地よさです。これに包まれていたいから服を着たくない(笑)という気持ちになったほど。心地よさに任せて備え付けの雑誌をめくりながら長居し、自分の中にある「すきの感覚」が呼び覚まされていくような時間を過ごしました。

しっかり脱衣所までたのしんで、おしまいはやっぱり冷たいドリンク。コーヒー牛乳とざぼんサイダーと迷って、ざぼんの湯を思い出しながら今日はサイダーに。

番台→脱衣所→浴室→脱衣所→待合室→番台。
自分のペースで少しずつ心をほどき、また外に向かってでかけていく、急かされないけれどステップのある時間が、とても心地よかったなぁと思った帰り道でした。


わたしの呼吸

はじめての「ひとり銭湯」に少し緊張し、
お風呂の湯気でとろんとなって、
脱衣所でふわっふわのタオルの包まれる。
そんな、ふわふわとろりとしたところを、冷たい飲み物でスカッとさせる。
一通りあじわって、ああこういうことか、と気づいたこと。

「自分らしい呼吸ができる場所」

そろそろ帰ろうと支度を整えながら目に留まった、脱衣所のポスターのひとこと。まさにわたしが体験し、感じたことでした。
そうか、これがわたしのリズムなんだ。
いつもなら、自分の感覚を疑ってしまうところ、抵抗なくそう思えたことも、不思議でうれしい発見でした。

わたしはときどき、ひとりの時間がほしくなって、半ば逃げ込むように喫茶店に入ることがあります。外からの刺激を減らし、ひとり静かに、コーヒーのいい香りをあじわう。それでもやっぱり、店員さんや他のお客さんの視線や動き、会話が気になってしまうこともあります。どうしても考えごとから離れられなくて、結局気が休まらないなんてことも度々。

小杉湯で過ごしたあの時間は、明らかに、喫茶店とは違っていました。わたしは、なにも考えていなかったのではないか、とすら思うのです。でも、無意味な、生産性のない時間を過ごしたという感覚とは真逆の、大満足感。自分が感じていること、自分自身に、こんなに焦点をあてる時間は久しぶりでした。

はじめは緊張してきょろきょろしていたはずなのに、帰る頃には、こんなにクリアに、まっしろになっている。余計なものを手放した、わたしそのもの。
なんにもない。なにも握らず、なににも縛られない。そんな自分を久しく忘れていたな。これもなかなかいいかもしれない。自分の呼吸のリズムなのに、自分でも聞けていなかったこと、そして、そのリズムで息することの自然な心地よさに気付くことができました。

もうひとつ。
ぽかぽかの身体で電車にのって帰宅し、手を洗おうと洗面台の前に立ったときのこと。わたしってこんなにきれいに笑えるんだ。そう思ったのです。(笑)
自分でも笑ってしまった感想ですが、素っ裸の、「いのち」そのものの美しさを垣間見たような気がしてうれしくなりました。


ひとりですごすにもおすすめ。
気心知れた、一緒にいても自分の時間をすごせるひととも、おすすめです。

自分らしい呼吸って、こんなだったんだ。

【わたしの、小杉湯すてきだなぁリスト】
・番台さんはじめ、スタッフのみなさんとの挨拶
・はじめての銭湯にやさしい、清潔で整った明るい雰囲気
・ふっかふかのバスタオル
・みんなそれぞれの時間をすごしていること
(つられてわたしも自分の時間をすごせる)                                        etc.



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