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早生まれの葛藤

葛藤とまで言うと大袈裟だけど、早生まれというのはなんとも微妙な立ち位置だと時折思う。

私は93年の早生まれだ。それも生半可な(というのも妙な表現だけど)早生まれじゃない、3月の末生まれである。生まれるのが10日遅かったらひとつ下の学年になってた口なのだ。

「いや何歳まで学生気分で学年とかって言ってるんだよ」って話なんだけど、案外日本のこの”3月末で〆、4月からスタート”っていう年度制度は根強い。そして学生時代の部活動で鍛えられた”先輩・後輩意識”っていうのも、自分の中で未だ根強い。
93年早生まれなので、92年生まれの人に出会ったら基本的にすぐ「あ、同級生だ」とかってなんとなく親近感が湧くのだけど、会話を進めていくうちに相手が”92年早生まれ=学年だとひとつ上”と気づいてしまった時の気まずさと言ったら。
じゃあもう年度とか学年とか無視して、93年生まれの人は(4月以降だとなんだろうと)同い年だ!わーい!みたいなスタンスでいると、相手から「あ、早生まれなんですね、じゃあひとつ先輩ですね」とかって線を引かれたりもして。
学生の頃、4月生まれの同級生を見ては「ほぼ1歳差なんだよなあ」と思ったり、ひとつ下の後輩で4月生まれの子に会うと、「いやむしろ彼/彼女との方が誕生日1ヶ月も変わらないんだよな」とかって思ってたことが思い出される。

なんだか、早生まれって難しい。
この早生まれっていう言葉ひとつ、存在ひとつにも、日本の上下関係を重んじる習慣・伝統がふんだんに反映されていて。
欧米だったらそんなの関係ないもんね、ドラマとか映画で義母・義父を普通に「メアリー」とか「ベン」とかって下の名前呼び捨てで呼んでるのとか見ると、改めてそこに注目すると、「すげえなおい」ってなるし。

こんなことをごちゃごちゃ考えてるので、同じ”93年早生まれ”の人と会うと、とても嬉しくなる自分もいる。
いつか”93年早生まれの会”とか開いてみたい。


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