金持ちにはならなかったが、金銭感覚は変わった。お得の概念は意外と幅広い。
洗濯機が届く日。
お届け時間を知らせる電話が7時過ぎにかかってくる可能性があると言われた昨日。
朝起きられない人種だが、目覚めに成功。
電話が鳴り、
「ドラム式洗濯機のお届けですが...」
「いえ、買ったのは縦型洗濯機のはずです」
「あっ、そうです。申し訳ございません」
どうやら慌てん坊キャラ風で、
言い間違いや噛みがちが続く。
洗濯機は10時から12時の間に届くらしい。
それが知りたかった。ありがとう。
10時過ぎに早速配送スタッフの方がやって来た。
狭い部屋、通路で申し訳ないが、
慣れた手つきであっという間に古い洗濯機を引き上げた。
新しい方を設置する前に話しかけられた。
ドラム式洗濯機と比較して縦型洗濯機は軽く、
動作時の揺れが大きくなりやすい。
振動や音を減らす器具の設置ができるらしい。
「それって何か変わりますか?」
「プラスで(数千)円かかります」
一瞬悩んだが、まぁいいかと思いお願いした。
商売上手だ。
早々に設置が終わり、最後に支払いをした。
このご時世、まだ現金なんだな。
早く基本的な支払い方法がキャッシュレスになることを祈る。
配送スタッフの方が帰り、洗濯機を回し始める。
母にLINEをしてると、
おつりをもらってないことに気づいた。
...ま、数百円だからいいや。
お駄賃だね、と母に返信した。
別に私は金持ちにはほど遠いが、
あの数百円で誰かにいいことがあるなら、
たいした金額ではないと感じた。
むしろサクサク仕事を終えてくれた方に、
良い寄付になったとお得にすら思える。
節約を意識することもあるし、
コスパが悪いと見切ることもある。
一方で、
良い体験やありがたい気持ちに対しては、
ちゃんと返したいと思う。
適正価格とはなんぞやと考えさせられるなぁ。
為替や物価の差のようなものを利用した原価コントロール、あれはフェアなのだろうか。
当人が体感する価値としてはフェアなようにも思うし、価値を知らない先住民から資源を割安に搾取しているのと同じようにも見える。
どちらであるかよりも、そのお金がどこをどう流れたかで良し悪しを判断する方が適切か?
安ければいいとしか消費者が考えないと、
提供者は無茶をする。
何かが歪むし、今はそれに気づけてしまう。
私は消費者兼提供者だし、世界の裏側の話まで、
ガセ含め情報が手に入るから。
不思議だな。
卵が安く買えたりするとラッキーとか思うくせに。
ケチなんだか見えっぱりなんだか。
とにかく私のQOLはめでたく回復された。
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