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看護師は0.4パーセント

こんにちは!あいみです。
いきなり0.4パーセントって???

少し前のものですが、下記のデータを見てみると…

厚生労働省:平成30年 衛生行政報告例(就業医療関係者)概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei/18/dl/gaikyo.pdf

こちらのデータによれば

(常勤換算)看護師数における事業所勤めの看護師(%):0.4

常勤以外を含めると数値に変動はあるかもしれませんが、事業所勤めの看護師の割合は0.4%!
その低さに驚きです。

産業保健の求人を見ると、「保健師資格」を有していること「産業保健分野での経験○年」、そして1人職場の場合も多いので採用人数自体が少なく、保健師にとっても狭き門という印象を抱いています。

新卒や産業保健未経験の保健師にとっては更に狭き門。
看護師資格のみとなると、輪をかけて更に更に狭き門!ではないでしょうか。
脅すつもりではないのですが、そのくらいなかなかに産業看護職の求人は少ない。

とはいえ!看護師は0.4%存在しています。
確かに存在しているのです!

私はありがたいご縁があり産業保健未経験、看護師資格のみで現在の企業に勤務しています。
Twitterでもそのような話をすることもしばしば。

Twitterを見てくださった方から
「看護師資格のみで産業保健へ就職するにはどのような勉強が必要ですか?」
とご質問をいただくことがあり、このように答えています。

産業保健に携わるようになりまだ新人ですが、自分の体験を踏まえて「こういう勉強をしたほうが良いよ!」ということをまとめました。

ちなみに、これを勉強したから必ず就職できるわけではなく、あくまで個人の意見であることを踏まえてお読みいただければ幸いです。

①第1種衛生管理者
労働安全衛生法で定められた国家資格。
保健師は申請をすればこの資格は取得可能ですが、看護師資格のみの場合は通常の受験が必要
基本である労働衛生の3管理や、労働安全衛生法・労働基準法などの関係法令、労働生理など産業保健に携わる上で基本となる範囲が網羅されています。
私は働いてから取得をしました。
最初から知っておけば!と思う内容ばかりだったので、今から産業看護職を目指される方は取得をしておくべき!
そして国家資格で更新の必要がないことも魅力。
試験は頻繁に行われている&テキストなども多数販売されているので勉強をしやすいと思います。
②ストレスチェック実施者
50人以上の労働者を抱える事業場での実施が義務付けられています。
この「実施者」になることが出来るのは労働安全衛生法で
「事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師、保健師その他の厚生労働省令で定める者による心理的な負担の程度を把握するための検査を行わなければならない。」
と定められています。
その他の厚生労働省令で定める者とは
「歯科医師、看護師、精神保健福祉士、公認心理士」で厚生労働省が定めた研修を修了した者です。
弊社は産業医とともに産業看護職が「実施者」となって、毎年ストレスチェックを行っています。
今後就職を希望される看護師にとって、「ストレスチェックとは?」を学べますし業務でストレスチェック実施者になることもあるのでオススメです。
③メンタルヘルス関連
募集要項には「産業カウンセラーがあると尚良し」と記載されていることがあります。
メンタルヘルスを抱える労働者への対応も産業看護職には求められます。
対応だけでなく、メンタルヘルスに関する研修や、社内のシステム作りなど、メンタルヘルスは避けて通ることは出来ません。
心理関連の資格や検定はたくさんありますが、認知度が高いのは「産業カウンセラー」でしょうか。
取得に費用と時間がかかるので、どちらにも余裕のある方は取得を検討しても良いと思います。
メンタルヘルスマネジメント検定も良い勉強になります。
「精神科」や「心療内科」の勤務経験も魅力的だな、と個人的には思っています。

④BLSプロバイダーや救命講習など
企業勤務でも工場勤務でも、応急処置などの対応があります。
その際にAEDの使い方や応急処置などについてとっさに動けるよう、その対応に自信のない方や知識を得たい方にオススメします。
私はBLSプロバイダーを所持していますが、臨床を離れてからはAEDの使い方などに自信がなく不安もあるので2年ごとの更新で技術と知識の確認をしています。

まとめ
①と②についての勉強は、これから自分が携わりたいと思う産業保健とは一体どんな分野なのか、産業看護職とはどんなことをするのか、を学ぶことにもつながります。

履歴書や採用時面接の時など、産業保健の知識を踏まえた上でより具体的な自己アピールをすることにもなるはず。

看護師だから、保健師資格がないから…と引け目を感じず(私も最初は感じていました)に、「看護師の自分が産業保健で何がしたいか、何が出来るか」という強みを持てますように!

Twitterでつながっている産業看護職の皆さんはポジティブで学習意欲の高い尊敬できる方ばかりです。
SNSなども駆使してそうした産業看護職の生の声を聞くことも気づきや学びがありますよ。

最後に
ここまでまとめておいてなんですが、時間と経済的に余裕がある方は保健師養成課程への進学も選択肢としてあり!とお伝えしてます。
私自身、看護師専門学校を卒業しており、保健師養成課程の科目(公衆衛生や疫学、統計学など)はもちろん学んでいません。
働きはじめてその分野の知識はやっぱり必要だな!と実感しています。
けれども実際問題、養成課程進学は無理!
でも勉強したい!と色々とあがいてこの1年は資格や検定を受けていました。
なので、保健師養成課程進学も1つの選択肢かな、と思います。

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