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Googleの画像生成AI「ImageFX」とは?使い方や料金プラン、商用利用について解説

従来の画像生成AIでは、「日本人らしさ」を表現するのが難しかったり、指やポーズが不自然だったりすることがありました。しかし、Googleが開発した画像生成AI「ImageFX」を使えば、まるで写真のようなリアルで美しい画像を簡単に生成できます。以下はImageFXで生成したものです。

着物の女性

いかがでしょうか?本物と区別がつかないレベルではないでしょうか。プロンプトはとてもシンプルで「桜の下で微笑む着物姿の日本人女性。片手を頬に当てている。」です。とても忠実に再現されていると思います。

また、文字の表現も可能です。

文字入力

プロンプトは「様々なカラフルな羽で作られた単語「light」。黒背景」です。同様の画像を一から作成することは難しいかと思いますが、ImageFXなら数秒で実現できます。また、漫画のように吹き出しをつけることもできます。

○Googleの「ImageFX」の使い方
Googleアカウントがあれば無料ですぐに利用可能です。

まずImageFXにアクセスします。

ウェブサイトにアクセスしたら「Googleでログイン」ボタンをクリックしてください。

ImageFX - AI Test Kitchen


「ログイン」ボタンを押します。

ログイン画面


□マーケティングメールの受信を希望します。
□調査内容メールの受信を希望します。
はチェック無しでも問題ありませんので、そのまま「次へ」ボタンをクリックします。

メール受信の有無


注意事項を読んで「次へ」ボタンをクリックします。

ポリシーの確認


利用規約ですが、「同意して続行」ボタンを押します。

利用規約


メイン画面が表示されるようになったはずです。

メイン画面

左側にプロンプトを入力する欄があります。ここに生成したい内容(プロンプト・呪文)を入力します。日本語にも対応しています。英語を推奨します。英語が苦手な方は、DeepLなどの無料の翻訳ソフトの利用がおススメです。プロンプトを入力したら「作成」ボタンを押します。数秒待つと右側に最大4つの画像が生成されます。
※例として「Japanese female office worker.Peace sign」と入力しました。

入力サンプル

ImageFXではいくつかの単語が区切られ背景色が付きます。この単語についてはプルダウンで別バージョンの候補が出てきます。(画像の例では、サムズアップ、ガッツポーズ、ハイタッチが候補で出てきました) 左側の下に「35mm film」などのオプションがあり、よりリアルな描写が可能です。例では左下にアニメ調で生成されましたが、実写が好ましいようであれば、「35mm film」を試してみて下さい。

入力候補

気に入った画像があれば、画像にカーソルを合わせると下矢印のマークが表示されますので「ダウンロード」ボタンを押すとダウンロードすることができます。

ダウンロード

生成した画像を修正することもできます。画像にカーソルを合わせると鉛筆マークが表示されますので「画像を編集」をクリックして下さい。画像で修正したい箇所をブラシで塗ります。(デフォルトがブラシサイズが0.5ですが大きすぎるので0.2程度がおススメです)
画面の左側の下にどのように修正したいかをプロンプト入力をします。例として女性の服をブラシで塗って、「pink」(ピンク色)としました。数秒待つと右側に最大4つの修正候補が表示されます。気に入ったものがあれば同様にダウンロードすることが可能です。

画像修正


編集機能は旧バージョン(Imagen2)を採用しているためか精度がよくないように感じます。服の色をピンク色にしようと思い、プロンプトで「pink」と入力して再生成しましたが、まったく関係ないものが表示されたり、ほぼ何も変わらないケースが多かったです。今回のケースだと左上が薄いピンクの服にはなっていますが、左の袖が破れているように見え完璧ではないです。右側の2つはプロンプトを無視しているようにも見えます。試して頂いて効果が無いようであれば、修正はCanva(キャンバ)などの無料画像修正ツールの利用を検討してもよいかもしれません。

編集はしてみたが微妙…


最後に同じ顔や人物を利用し別ポーズなどの指定するための、シードの固定です。左画面の下の「設定」で「シード」のロックをします。こうすることで、類似の出力が作成されます。

シードを固定

シードを固定して、別ポーズを指定しましたが、どうもうまくいきません。試していただき効果を実感できないようであればシードのロックの利用は控えた方が良いと思います。

シード固定したが微妙…


ここまでがImageFXの使い方になります。以下からImageFXの特徴、料金プラン、商用利用等について説明したいと思います。

○特徴
・日本人に特化しています。日本の文化を理解し日本人らしさの描写に優れています。いわゆる"AIぽさ"がなく、現実の写真と区別がつかないレベルです。
・指やポーズの崩れが少ないです。従来の画像生成AIでは指の表現がとても苦手でした。写真撮影でお馴染みのピースなどができず表現不足でしたinpaint(特定部分の修正)等を利用しても改善が難しかったです。
・無料で利用することが可能です。Midjourneyのように月額費用は不要です。
・環境構築が不要です。Stable Diffusionのように高性能PCは不要です。
・簡単なプロンプトでハイクオリティな画像生成が可能です。従来の画像生成AIでは、詳細なプロンプトやネガティブプロンプトが必要でした。また、サンプラーの種類・回数やLoraの強度を考慮する必要がありました。しかしImageFXではそのような設定は一切不要です。
・画像に文字や記号の表現が可能です。

○注意点
・NGワードが多く画像が生成されない場合があります。例えば「Sexy pose」はNGワードなのか、生成されません。別のワードを試して下さい。
・生成後にNSFW(アダルトなど)審査で画像が表示されない場合があります。未成年や露出が多いものは生成されません。節度ある利用を心がけましょう。
・ControlNetが無いので詳細なポーズ指定は難しいです。ControlNetとは"棒人間"を利用したりしてポーズを指定するStable Diffusionの拡張機能です。このような機能はないため、プロンプトのみでポーズを指定します。
・1日あたりに利用制限があります。1日あたり30枚程度生成できますが、それ以降は生成できません。翌日にはまた生成することが可能です。

○料金プラン
現段階ではビジネスプラン等の料金プランは存在しません。誰でも無料で利用することが可能です。

○商用利用
商用利用についてGoogleからの正式な声明は存在しません。SynthIDというデジタル透かし技術の採用、生成ポリシーの厳しさから、Googleが商用利用を想定している可能性はありますが、現段階では慎重なアプローチが必要です。生成した画像集の販売は避けるべきでしょう。

○コンテンツが見つかりません。別のプロンプトを試して、こちらのコンテンツポリシーをご確認ください。とは?
NSFW(アダルトなど)審査に引っかかった可能性があります。何度か試して表示されないようであれば、プロンプトを見直して下さい。「作成」ボタンを押してすぐにこの表示が出る場合は、NGワードの可能性があります。その場合は、何度試しても生成されません。例えば「sexy pose」などです。

まとめ
日本人に特化したGoogleの無料画像生成AI「ImageFX」は初心者でも簡単に高品質な画像を生成できる、画期的なツールです。この記事では、ImageFXの使い方や魅力、そして具体的な活用方法について解説しました。ぜひ、あなたもImageFXを使って、クリエイティブな活動を楽しんでみてください。


【関連記事】ImageFXのプロンプト例を紹介していますので是非お試し下さい。


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