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国策生成AI:生成AIを研究する生成AI

生成AIの軍事利用など経済安全保障としての生成AIが意識されています。G7イタリアでもローマ好況が生成AIの軍事利用に警鐘を鳴らしました。国策としての生成AIについてお話しします。


人類を滅亡させる生成AI

生成AIには罪がありませんが、生成AIが悪用されれば大変なことになるというのは否定できない事実です。
今月(2024年6月です)、OpenAI, DeepMind, Anthropic などの著名AI企業の元研究者らがAIのリスクについて提言を発表しました([righttowarn][jbpress])。AIの父 Jeoffery Hintonも賛同しています。
生成AIが人類を滅亡させるかどうかは深い議論なのでここでは深入りしません。私が注目したのは国策として何をすべきかに関連するところです。
この宣言にともなってOpenAIの元研究者 Leopold Aschenbrennerがリスクについて述べています([wesroth])。

国策としての生成AI

Leopold Achenbrennerによれば汎用人工知能を手にいれるのはどの国家にとっても最も優先度の高い項目です。その中でも、生成AIを研究する生成AIがもっとも重要だと述べています。生成AIの研究を高速化すれば何年もかかるような生成AIが2分でできてしまいます。
AIが高度化すればAI軍でも作れてしまうので、最近、どの国家も生成AIの検討には本腰をいれています。日本でも生成AI向けの半導体開発への支援などが行われています。

生成AIを研究する生成AIが肝

日本語特化AIとか捨ててとにかくAI研究をする生成AIエージェントを研究するのがいいと思います。
AIを研究するためにはさまざまなデータセット、自律的に研究するエージェント、データセットを生成するAIライブラリ、最新の論文を自動的に解析するAI、AIのさまざまなアルゴリズムやパラメータ設定を試行錯誤するフレームワーク、などが必要です。
実際に動かして生成して評価するので、開発中、あるいは比較対象の生成AIを高速に自動的に実行するフレームワークも必要です。
日本がIT産業で後れをとっている理由のひとつが、このようなスケーラブルなフレームワークを作り出すのがあまり得意でないということにあるようです。箱庭とか茶室とか盆栽とかいろいろディテールを作りこむ技術にはたけていますが、限界を超えてスケールする論理的なフレームワークを考えるのは得意ではありません。21世紀になってもいまだにものづくり日本とかいっています。
そうはいっても生成AIを自動的に研究する生成AIの研究は生成AIの覇権にかかわる重要な技術ですので、注力してもらいたいと思います。

むすび

国策としての生成AIは、生成AIを研究する生成AIに一点掛けすべき、というお話をしました。どうせアメリカにはかなわないという敗北主義に至らず、いろいろノーベル賞もとっている日本ですので、がんばりたいと思います。

参考文献


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