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GPT-4oの無料ユーザへの提供

GPT-4oの無料ユーザへの提供の意味を考えてみたいと思います。


GPT-4oの無料ユーザへの提供

2024年5月13日(米国時間)にGPT-4oが発表されました。精度は少しあがった程度ですが、視聴覚が完全に統合されたマルチモーダルAIであり、速度が改善し、コストも安くなりました。また、無料ユーザにも上限付きで開放されました。
ChatGPT Plusのユーザは数千万人はいると思いますので、年間数千億円の売り上げがあがっていると予想しています。
ChatGPT Plusで課金しなくても使えるようにするというのは衝撃です。

無料ユーザへの提供の意味

以下のような意味が考えられます。

  • 他社有料ユーザの吸引

  • GPTsエコシステムの成長

第一に、GPT-4はいまでもAI界のゴールドスタンダードです。これが無料で使えるなら他の生成AIに課金する意味はほとんどなくなります。
第二に、GPTsが誰でも使えるようになるので、優良なGPTsが増え、エコシステム的なロックインを促進することができます。

余裕の無料化

Sam Altmanは昨年末からGPT-5の開発開始を公言しています。
今年になってからはGPT-6, GPT-7などについて言及することも増えました。対応したOpenAIの商標登録も出願されています。
GPT-3.5が無料で、GPT-4が有料だったのが、今までです。
GPT-4oが無料になるというのは自然に考えて、いつでもGPT-5 (あるいはGPT-4.5) がリリース可能になっているということでしょう。

むすび

Google I/O 2024を見る限り、Geminiの発表から6ヶ月で、Googleがさらにギアをあげた大規模言語モデルを発表するのは無理だったようです。Googleがさらに予想を超える大規模言語モデルを発表してれば、OpenAIはすぐさまGPT-5で追撃する予定だったと思います。その必要はないようです。
OpenAIは今回の発表をSpring update(春の発表)と言っています。順当にいけば次は夏の発表になるという雰囲気の名づけ方です。

参考文献

  •  グーグルのAI祭り「Google I/O 2024」基調講演を総まとめ https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1591510.html 2024年

  • ChatGPTが、もっと“人間”らしく進化。OpenAIの最新モデル「GPT-4o」の実力 https://wired.jp/article/openai-gpt-4o-model-gives-chatgpt-a-snappy-flirty-upgrade/



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