ドラマのこと

噂の韓ドラを見た。
っていうか、もう何年もずっと韓流ブームだったのだから、今、初めて見始めました、という私は化石に近いんだろう。
 
見始めたドラマは『ペントハウス』
 
そもそもアメリカドラマの『ゴシップガール』でセレブな人達の洗練されたファッションを愉しみ、ピエール・エルメのマカロンとか、ヴィヴィエの靴とか、もう来世は絶対、アッパー・イースト・サイドで決まりね、なんてめちゃくちゃハマっていたので、『ペントハウス』もそんな感じなのかしら、と思って、なんの予備知識もなく、タイトルだけで、ティーバーで見始めたわけだったのだが・・・・・・。
 
びっくりした。
いや、ファッションとかはオシャレだと思うし、美男美女、多しって思うけどさあ!
のっけから、すっごい幕開けなんだけど。
そう、超高層ビル。ガラスのエレベーターで上がってゆく美女と、落下してくる美少女。
ダイハードですか?って、いえ、ガラスの天井突き破って落下し、その下の石像に抱かれるような形で美少女、絶命。
 
サスペンス!?ってか、ホラー!?
 
第5話まで見てるんですけど、いや、もうホラーなんでしょ?っていうくらい怖いっていうか、えげつないっていうか、どうなの!? 
元々のOA時はどうだったのかは知らないのだけど、ティーバーでは時折モザイクも入りマス・・・。
それ、凶器なんだよね? とか、それ、指なんだよね? とかに。
いやさあ、モザイク入れるくらいなら、そもそもそれ映すのやめたら? と思うけど、それはティーバーの判断で、他では普通にOAなのかもしれないから、そうであれば作り手側としてはやめる必要はないよね、確かに。
にしてもダンテ、その猟奇的な所も完全にぶっ飛んでいる。愛する人を略奪する為ならマシンガンで突入って。そのスケール感、凄すぎ。しかも彼女は自分を愛してないのでは?。
日本のドラマで、未だかつてこういう設定ってあったろうか、とふと思ってしまう。伝説の冬彦さんなんて、それがどうしたレベルだろう。
 
またペントハウスの住民の子供達を芸術高校へ入れる為の熾烈? なお受験の様子がまた凄い。って、いや、むちゃくちゃっていうか、これがほんとの仁義なき戦い?
 
いじめ告発では校内暴力対策委員会が開かれ、加害者、被害者、双方の当事者の子供と親が呼び出され、教師等も含めての話し合いの場でも、加害者に仕立て上げられた娘の為に、遂に母親はキレて、校長だったかの頭に飛び蹴り一発。
そして娘は転校しないし、学校をやめさせることなんてできない! と絶叫。
 
いや、確かに、娘はハメられただけで、本当の加害者はいじめられたと嘘をついている方なんだけどね、でもね、いくらなんでも校長の頭に飛び蹴りしておいて、それでも退学にも停学にもならないとしたら、それはそれでなんか凄くない? いいのか? それで。
いや、あのシーン、見てるこっちもぶっ飛ぶけど、スカッとするのも確かなんだけどね笑。
いやー、日本の中学校を舞台にしたドラマで、これやったら、視聴者からすっごい批判の嵐殺到するんじゃないだろうか。
いいなあ、韓ドラ。なんだか、ものすごく自由にドラマ作ってるぞーって思えてきてしまうのは私だけなんだろうか。
ただ、それでいて、芸術高校に首席で合格した少女を、同世代の少年少女達がつるし上げる方法は、なんというか、思ったほどのことはしない。そこは製作者側の大人の分別?
いえ、つい、日本映画の『リリイ・シュシュのすべて』を思い浮かべたり、昨今の現実でも残虐ないじめ事件が起きてる日本を思うと、ああ、そういう酷いことやっちゃうのかなあ、なんて思って、ちょっとドキドキしてドラマの次の展開を見てしまったの。
でもさすがにそこまでの心えぐるような事は子供同士にはさせないのね、韓ドラ。
代わりに親達(大人)にはぞっとするを通り越していることさせていると思うけど。
ある意味、眼が釘付けになるよね。
面白いっちゃあ面白い。狂気のスケール感が壮大。
でもそういうドラマを地上波でも自由に作れるって事は、視聴者側もちゃんと、これは娯楽、あくまで架空の出来事、作劇として楽しんでみてるってことでもあるんだろうな、とも思ったりする。
面白いドラマを作るのには、見る側の協力がないと難しいんだなあ、なんて。だって、些細な事でも非難轟々となれば作る側だって萎縮してしまうものね。
そんなことをふと思った『ペントハウス』なのだった。

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