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「飲める醤油」の内容のこと

今は月曜日の夕方で、木曜日が初日だから、本番三日前ということになりますね。毎度のことですが、内容について、どこまでお知らせしたらいいのか迷うところです。自分が観客のときは、できるだけ情報を入れないで行くので、いい塩梅がわからないんですよね。

というわけで、今回の脚本をどういうつもりで書いたのかみたいなことをこれから書きますけれども、私と同じタイプの人は読まないでよいと思います。(開演後2分くらいでわかるようなちょっとしたことだけどネタバレあります)

そろそろタイトルとか決めなきゃなあ、というような時期のある日。とある劇団の脚本家とドライブをしていまして、醤油関連施設を見付けて、なんとなく寄って、美味い醤油を購入して、その帰りに「そろそろ次のあひるなんちゃらの内容、てかタイトルを決めなきゃいけないんだよなー」みたいなことを言ったら「醤油の会社の話はどうですか?」とか超適当なことを言われまして。

そういうのはさ、もうすでにこの世に7億作品くらいあるでしょ。社長が死んで葬式で子供たちがモメるやつでしょ?ちゃんとした大人のやつとちゃんとしてない寅さんみたいなやつの兄弟のどっちが継ぐかみたいな、しかも会社の経営はピンチだし、借金取りとか、自称愛人とかが現れたりするんだろ?

と、答えたら。「ほら。もう書けそうじゃないですか」と言われたのです。

そして、それを書くのはなんか嫌だったのです。

「書きたくねえなあ、だってすでにいろんな人が書いてんじゃん」「良い設定だからみんな書くんでしょ」「えー?良い設定か?どこかで見たことあるなあって思われた時点で終わりじゃない?」「終わりじゃないです、良い設定です、お客さんは関村さんみたいに偏屈おじさんじゃないです」「なんだと!」「うっせえ!ばーか!ばーか!」まあ途中からフィクションですけど。

なぜ俺はこの時に秒で思いついたそれを書きたくないと思ったのだろう、ということを考えてみることにしました。それが今回の脚本のベースにあります。

その答えは、今回の芝居を見てもわからないかもしれませんが、まあ、とにかく「飲める醤油」はそういった動機で書き始めたものです。なので、芝居の最初でわかることなんで書いちゃいますけど、醤油の会社の社長が亡くなって、子供たちが継ぐだの継がないだのモメたあとに、結果的に家族や社員の絆が深まる、といったはーとうぉーみんぐなストーリーではなく、そういうはーとうぉーみんぐな展開があったかなかったかわからないけど、長男が社長に就任したあとから始まる話です。

なんか動機、とか、偉そうなこと書いてますけど、内容はいつものとおり、みんなが愉快な気持ちになってくれるといいなあ、と思いながら書いた気軽に見れる芝居です。上演時間は80分と言いたいところだけど、85分と思っておいていただけると助かります!

今から最後の練習に行くんですけど、まあ、すでに面白くできてると思うんで、みんな見に来て!

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