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売れろ!配信!5/30まで!「飲める醤油」のこと!

あひるなんちゃら「飲める醤油」の公演が終わりました。とはいえまだ、5/30まで録画を観ることができる配信のチケットを買えるので、終わったけど終わってない感じ。あわよくばあと100人くらい見てくれないかなー、と思ってnoteを書き始めた次第です。どんな芝居なのか気になってもらえそうなうっすらネタバレを挟みつつ、脚本のことでも書いていくことにします。

脚本を書く時にはいつも、今回やりたいこと、みたいのがいくつかありまして。それをやったりやらなかったり、やれなかったり、やるのを忘れたり、やるように書いたけど書き終わったときにはすでに忘れていたりするんですけど。そんなやりたいことの中で、おそらくいちばんわかりやすい形で表に出ていたのが、独白の長台詞がたくさんあったことだと思います。

脚本に会話を書くことはあたりまえというか普通のことですが、独白って、理由がないと書かないタイプの台詞だと思うんですね。独白のない脚本はいくらでもあるけど、会話のない脚本ってあんまりないじゃないですか。あんまりって書いたけど、一人芝居以外では私は見たことないです。いや、たぶんあるんでしょうけどね、昔の名作とかで、〇〇も知らないんですかー?、とか言われちゃうような、演劇人なら常識ですけどね、みたいなのが。知らんけど。

で、独白に話を戻しますけど、書く理由とかいうと文学的だったり演劇的だったりする必然性みたいなちゃんとした理由だと思われるでしょうし、私もそう思っていたんですけど、こういう独白あったら面白そう、くらいの理由でいいんだよな、と思いまして、今回はゴリゴリに独白を入れました。なんか書いてて楽しいから。長い独白があると、大変なのは私ではなく役者です。まず覚えるのが大変だし、演技も普通の会話のシーンと違ってなにもかも1人でやらなきゃいけないので、苦労するだろうなーと思ったんですが、杞憂でした。出演者全員に独白がありますので、出演者に好きな役者さんがいたら、そこだけでも見る価値があると思います。

あと、独白にもちょこちょこ登場するのですが、今回の脚本には悲しい話がたくさん登場します。悲しい話なんだけど、笑ってしまう、みたいなことをやりたかったからなんですが、概ね成功したと思います。実はあと3つくらい悲しい話のストックがあったのですが、上演時間とか全体のバランスとかの都合で入れられませんでしたので、今後小出しにしていこうと思っています。自分でもなぜあのお手玉の話がなんだか笑えるのか論理的にわかっていないので、演劇って不思議だなあと思います。あとハナブサが言うことをまったく信じて貰えないっていうシーンも、よく考えたらとても悲しいはずなんですけどね。

まあ、そんな感じの脚本でした。気軽に見て笑えるやつなんで、気が向いたら見てやってください。

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あ、そうだ裏話的なことも書いておこう。(本編見てない人は、見てから読むこと推奨です)

お客様に、一番たくさん聞かれたのが、役者たちが飲んでいた「飲める醤油」は何?、ということでした。

脚本を書いている時は、ペットボトルのコーラの炭酸抜けばいいんじゃねえ?、と思っていたし、気を使ってわざわざ練習場にコーラを買ってきてくれた役者もいたのですが、炭酸抜くのが案外手間で、しかも脚本を書き進めれば進めるほど、必要な飲める醤油の量が増えていって、これは無理だということになりまして。じゃあコーヒーでいいんじゃねえ?、ってなりかけたのですが、舞台上でコーヒー飲んでると、コーヒーの匂いが客席まで届いちゃうんですよ。どうしようかねえ、となりまして。

そのうえ、ペットボトルの時点で、どうしてもコーラとかコーヒーに見えるって話になりまして、ビンのほうがいいね、ということになり、とりあえずそれっぽいビンを購入しました。

それから、ウェルチのグレープジュースがいいんじゃないか、美味しいし、って私は思ったのですが、高価なのでボツ。てか、あれも匂い(というより芳醇な香り)するし。劇団の金でウェルチ飲み放題!ラッキー!という私の企みも葬り去られました。

で、結局、ウーロン茶に黒の食紅(矛盾した言葉だ)を溶かしたものになりました。なので、あれ、味は普通のウーロン茶です。健康にも悪くないのでご安心ください。黒の食紅を買いすぎたので、終演後に1杯100円とかで売ろうかとも思ったのですが、なんらかの法律にひっかかりそうな気がしたのでやめました。

保管しておいて、いつになるかわからないけど再演することがあったら使おうと思ったのですが、確認したら消費期限が半年後だったんで、まあ、そのうち意味なく黒い料理でも作って消費しようと思います。

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