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鶴の笛

林芙美子
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青空文庫より林芙美子の童話、
「鶴の笛」を読みました。

《ふわっとあらすじ》

昔、ある村では飢きんが続きました。
するとそこの鶴たちは全て、
村を捨てて飛び去ってしまいました。
たった2羽、
足の悪い鶴とそのお嫁さんの鶴
だけを残して。

お嫁さんの鶴が水際で魚を探していると
どこからか、
きれいな笛の音が聞こえてきました。
笛を吹いていたのは、
笛を拾ったという夫の鶴でした。

ふたりともその笛の音色に
心を洗われたような気持になりました。
笛の音を聞くと、貧しくても寂しくても、
愚痴は消え、穏やかに過ごせるのでした。

ある日、また笛を吹いていると
子供の鶴を3羽連れた夫婦の鶴が
笛の音に誘われて村に戻ってきました。
村を離れても1つもいいことはなく、
他の鶴もみんな自分のことばかりで
いがみ合って生きてきたそうでした。

足の悪い鶴の夫婦は、
自分たちのことよりも、
戻ってきた家族をもてなしました。
鶴の親子は涙ぐんで感謝しました。
そして、仲良く暮らし始めました。

またある日には、
美しい笛の音に誘われ、今度は次々と
沢山の鶴が村に舞い戻ってきたのです。

みんなで助けあって
みんなで分け合って、愛し合って、
幸せに暮らしていきましょう、と。

そういって鶴の笛は
今日も優しい音色を奏でています。

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音声配信アプリstand.fmにて、
「しんいち情報局(仮)」の
「朗読しんいち」を
担当させていただいています。

しんいち情報局(仮)
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