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画の悲み(前編)

国木田独歩
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stand.fm「しんいち情報局(仮)」にて
毎週金曜「朗読しんいち」
を担当させていただいています。

青空文庫より
国木田独歩の「画の悲み」を
2回に読みました。

《ふわっとあらすじ》
自分は子供の頃より優等生で、
数学と威勢のよさでは全校1番であった!
さらに特別得意にして
好きな科目は絵を描くことだ。

しかし絵に関してだけは、
一学年上の志村という物静かな少年に
1番の座を奪われていた。
教員・生徒全員が
こぞって志村をもてはやすので、
自分は自然と彼をライバル視していた。

ある日、学校で
生徒の作品の展覧会が開かれることになった。
自分は大きく馬の絵を描いたものを出品し、
それは我ながら上出来だった。
今度こそ志村に勝てるに違いない。

展覧会当日、
自分の作品と志村の作品が
並べて展示されている部屋へ
心躍る気持ちで入っていった。

が、
一見して度肝を抜かれた。
志村の作品はまさしく芸術であった。

チョークで描かれた
素晴らしいコロンブスの肖像画。
あちこちで志村を称賛する声が聞こえる。

自分は学校を飛び出した。
河原まで駆けて突っ伏して泣いた。

しばらくたって気分が落ち着くと、
ふと自分もチョークで描いてみたくなった。
そう思い立つと、自分はすぐさま
父に承諾を得てチョークを買い整えると
またもとの河原へ戻ってきた。


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国木田独歩「画の悲み Vol.1」
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