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のんびり地学基礎 #05 マントル

さてさて
ゆで卵の白身の部分
マントル」を見ていきましょう♪

【地球の内部の図】
地殻(茶色)
上部マントル(やまぶき色)
下部マントル(オレンジ色)
外核(朱色)
内核(赤色)


地球の内部の図
をみてみると、
マントルが圧倒的な体積を
占めていることがわかります

マントルは
岩石の種類の違いから
上部マントル
下部マントル

分かれます

モホロビチッチ不連続面


地殻と上部マントルの境目を
モホ面と呼びます

正式には
モホロビチッチ不連続面といい
地震波の伝わり方が変わる面であり
地球の内部構造を知る
重要な手がかりになります

モホ面の上と下で岩石が違う

1909年、
クロアチアの地震学者
モホロビチッチさんが
地殻内部で起こった地震の波が
マントル側に伝わるとき
地震波(P波/第一波)が
不連続に速くなる
ことを見つけました

なぜ速度が変わるかというと、
そこでものの性質が変わる、
そこから何か違うものになる
からです

そして、
地震波が不連続に速くなる
ということは、
そこから先のゾーンの密度が
不連続に大きくなっている
ということを表し、
これは地殻に比べて
マントルの方が固い、
ということを示しているのです

この発見は
それまで、地殻より
マントルのほうが柔らかい
とされていた常識を
覆すことになりました!

地殻・モホ面・上部マントル・下部マントルの図

A 上部マントル

モホ面から深さ660kmまでが
上部マントルになります

かんらん岩でできており、
主にキレイな黄緑色の、
かんらん石(ペリドット)
からなります
かんらん石の他に
輝石きせき斜長石しゃちょうせき
なども含んでいます

かんらん石(マントルってこんなにキレイなの☆)

B 下部マントル

660km~2900kmまでが
下部マントルです

下部マントルでは、
上からの岩石が
積もり積もって
重くのしかかり
かなりの圧力が
かかっています

かんらん岩は
その圧力に
耐えられなくなり

ブリッジマナイト
という鉱物に
変わってしまいます
(これを相転移という)

その変わり目から下を
下部マントルと呼んでいるのです

相転移の
身近な例を挙げると
炭素(C)は、
圧力が低いと
グラファイト(黒鉛筆の芯)
になりますが、

高圧になると
透明なダイヤモンド
になります
信じられなーい!!

なぜか醜いアヒルの子を思い出した

これまで誰も
天然のブリッジマナイトを
見たことがなく
高圧実験でできた
人工的なものに
仮の名前をつけていました

しかし、数年前
天然の隕石から
念願の実物が見つかったので
やっと正式に
ブリッジマナイトという
名前がつけられました

ブリッジマナイトの画像を
検索してみたら
ペリドットとは似ても似つかぬ
濁った黄土色をした鉱物でした

かんらん石は
プレッシャーに
耐えられなくなると
潰れて壊れてしまう
のではなく、
自分を変え
姿や色も変えて
それでも
存在している、、、
なんだか、けなげだなぁ

頑張れ!
ブリッジマナイト!!
強いぞ!
ブリッジマナイトぉ!!
とかね( =^ω^)

下部マントルのその先へ
次回はいよいよ核!

【ちょっとがっつり地学(^_^ゞ】


地球の大量の水といえば?
海?
海の水が1番多いんじゃないかな?

地球の表面には
湖や海など、さまざまな水が
多く存在します

しかし、
地球全体を見てみると、実は
マントルの石の中に含まれる水の量が
1番多いそうなのです

マントルの石の含水量は
決して多くはないけれど、
何しろマントルの体積が膨大なため
地表の水の総量より
マントルの石の中の水量の方が
圧倒的に多いのだそうです

また、こんな仮説もあります

プレートが沈み込むとともに
海の水を一緒に持ち込んで
マントルの中に還っていきます

しかし
持ち込まれた水は
火山活動などで
地表にまた出てくる量よりも
マントルに取り込まれていく量
のほうが多いため、
水はどんどんマントルの中に
留まり続けている
のだそうです、、、

なので、いつの日か
いや、計算では
6億年後
海の水はすべて
マントルに吸収されて干上がり
地球から海が
消滅するかも知れない
と言われています

火星も昔
海があったとされるので
地球も火星のような
砂漠の赤い星
になるのでしょうか?

ロクオクネンゴかぁ!?

人間はもう絶滅してるので
残念ながら
それは確認できそうにないですね
(´∀`;)

謝辞 ~星屑の子供たちへ~

かんらん岩の相転移が、布団を何十枚も被るって例えが可愛かったです(о´∀`о)

マントルの復習をしながら、
○さんの「人生についてかんがえさせられた一冊」を思い出しました。
ストレスとひずみで岩石が破壊されていく実験をまとめた本が、人が壊れていく様を象徴している、と。
それと、かんらん岩がプレッシャーに耐えかね、姿をかえてもなお存在し続けるしなやかさと照らし合わせてみたくなりました。

あさせさんの「モホ面茶番」を受けて、詳細にまとめていただいた回になります。
ありがたい(。-人-。)

あさせさんの復習回♪
マリリン・モホロー先生がなぜ京都駅からの距離で例えるのかが不明です!
モホ面ケーキ、早く食べたいな。

モホ面の画像を検索してたら、あさせさんのサムネがヒットしました!
すごっく嬉しい(*≧∇≦)ノ
コメント欄が神です!
勉強になりました(。-人-。)

モホ面だけでこんなに広がる?!

三度目の正直!
が、モホロビチッチ不連続麺(´∀`)
麺が上部は黄緑色、下部が茶色、、、
参りましたm(_ _)m


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