Vol.5-最終 もっと中国のお客さまのお役に立つために。。。「困りごと」の解決しよう!!そして。。。
皆さん、こんにちは!
小売グループ企業に勤めて25年、そのうち9年は中国で勤務です。
現在は物流機能子会社の社長として北京駐在3年目となります。
「困りごと」を解決しよう!!改善ツール作成の最終まとめ回とさせていただきます!1回、2回目では私の中国駐在でのミッションやミッションに対する想い、会社のメンバーご紹介と身近な解決すべき業務課題についてお話させていただきました。3回、4回はこの5回に続く解決の必要な社内の「問題点」、「困りごと」を導き出す内容中心でした。
👆3回、4回目の投稿です。よろしければお付き合いください!
今回はいよいよ総まとめ、「問題点」・「困りごと」解決のためのツール開発に取り組みます!
なぜ自らツール開発に挑むのか?
ツール開発の目的は?
今回はこのあたりについても触れていきたいと思います。ぜひ最後までお付き合いください!
1.当社の今の状況
左は競合W社の物流センターです。約200店舗以上へ対応する機械化により商品仕分、運搬などが自動化されたセンターです。
一方右は当社中国某所の物流センターです。一桁店舗数への対応、全て手作業です。
両社の差は歴然としています‼
2.どうやって打破しよう?
現代の小売業にとってサプライチェーンは生命線だと言われています。
そんな中にあって、物流に長年投資がされておらず、既に競合に規模、効率で圧倒的な差をつけられています。
しかしこの状況に手をこまねいているわけには行きません!
ではどうしたら戦えるのか?
大型の機械化センターが苦手なこと、つまり変化のスピード、柔軟な対応力に我々独自の知恵と工夫を加えて戦うしかありません!
では、このスピードと柔軟な対応力はどうしたら手に入るでしょうか?
私は、「DX」+「知恵と工夫」にこそ可能性が残されていると考えました!
そこで、まずはDXへの取り組みの第一歩として、自らITツールを使って問題を「見事に」解決をやってみせ、従業員を「やれる」というマインドに一気に変えていこう!と考えました。
3.どんなテーマ設定が効果的?
ではどんなテーマに取り組むのがより効果的か?
管理側、現場側双方にとって重要だが解決困難な課題を、わかりやすく、「見事に」効果的に解決することが必要だと考えました。
ヒアリングした問題の整理の結果、優先解決すべき「困りごと」のうち、「規程・マニュアル徹底度が低い」という問題について解決するため、「規程・マニュアルのチェック作業効率化」ツールの作成をテーマとして選びました。
現場はチェック作業が重要であるにも関わらず、実施には問題が多くあるため、実行されていません。一方、管理側は「出来ていない」状況を把握しつつ、強く督促できずにいます。この両方を整理して一気に「見事に」解決し、社内全体のDXマインドを高めるていくというのが私の作戦です。
4.どうやって解決する?
さて、さっそくどのように「見事」!解決するか?に着手しました。
単なる手作業の補助でなく、自動化の範囲を広げて圧倒的に便利にする必要があると考えました。
今回のツール企画のポイントになりそうなところは3つです。
(1)規定・マニュアルの整理とデータテーブル化(工程①②)
(2)アプリ作成(工程③④)
(3)可視化(工程⑧)
改善ツールの構成
(1)規定・マニュアルの整理とデータテーブル化(工程①②)
各種規程・マニュアルをエクセルに転記し、各行ごとに収まるデータテーブル化を実施しました。
(2)アプリ作成(工程③④)
まずはどのソフトウェアを使ってアプリを作成するか検討しました。
Google AppSheet
Wechat Work
Microsoft Power Apps
中国ではGoogle社のソフトウェアは使用できないため、まず除外です。
企業Wechat(中国テンセント社のSNSソフト、日本の「LINE Work」に相当)、は社内で使用しているため、最も期待していましたが、スプレッドシートとのデータやりとり自動連係ができず、手動作業にならざるを得ないことが判明し、今回の主旨からこちらも除外。
残るはMicrosoftのPower Appsのみです。全く使用したことがなく、出来るかどうか一抹の不安はありますが、もはやこれでやるしかありません!
(3)可視化(工程⑧)
こちらも、どのソフトウェアを使用するかいくつかの選択肢がありましたが、Power Appsの使用を決めたので、同じMicrosoft Power BI一択です。
5.プロトタイプの作成!
Power Apps については全く使い方がわかりません!Microsoft 製品やサービスを学ぶことができる無料の学習プラットフォーム、Microsoft Learn で基本的な機能を勉強した後、前項で作成したツールの構成を言語化しChat GPT4o にPower Appsで作成する場合の詳細な手順を指示しました。
数十回のやり取りの繰り返しの末出来上がったのが下の映像のアプリです。
映像最後、アプリ上送信ボタンを押下すると、回答データはクラウド上のエクセルファイルに送信されます。また同時にエクセル他のシートにある元の規程・マニュアルに関数で自動反映します。
6.効果推定
(1)作業内容のビフォーアフター
表はこのツール導入によって変わる作業の一覧です。複雑な作業が、シンプルになります。アプリでチェック項目が整理、最適化されるため、チェックに必要な歩行動線も短縮されます。
(2)アプリ導入効果
作業をシンプルにすることによる定量効果の推定です。
物流センター現場チェック時間は‐47.5%、本部集計・送信時間は‐91.7%、合計-57.6%です。
定性効果はみんな「できない」 だから私も「やらない」という否定的、消極的な考えから、私にもできそう、私にも作れそう!という肯定的、積極・自発的な意識に変わり始めましたことを感じています。
まずは社内に「私にもやれる・つくれそう!」という機運への道筋は描けたかと思います!
7.意見・感想
概ね肯定的な意見が多かったかと思います。
一方、改善が必要な意見もありました。こちらは今後対応策をじっくり考えていきます。
8.今後の活動と目標
今後の活動と目標として、さらに取り組みを進めるために、
一つ目は、2025年取り組みを拡大するため、10人の業務改善推進をリードするメンバー育成をしていきます。
二つ目は、育成には教育が必要となります。教育と実行の機会を提供するために政策・予算に組み込みをします。
三つ目は、本日発表をされている皆さんのように、我こそは!という人材を発掘しなくてはなりません。自社で現在計画をしている12月の改善提案大会に私自身も飛び入りで今回の内容を発表し、広く取り組みを認識してもらい、DX取り組み推進への機運を更に盛り上げていきます!
そして、
していきます!!
今回も駄文おつきあいいただきありがとうございました!
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