見出し画像

最高級米の食べ比べ

「美味しいお米」とは何でしょう。

農家なら誰でも自分の作るお米は美味しいと考えるでしょう。当然僕もそう言っていくつもりでございますが、まずは世の中で美味しいと言われるお米の味を知ることが不可欠であろうと思いました。

■魚沼産コシヒカリ 雪椿5㎏(6480円)

言わずとしれた魚沼のコシヒカリの中でもブランド品種「雪椿」です。

■祇園料亭米 神楽5㎏(4730円)

ミシュラン掲載店が採用するお米です。京都は八代目儀兵衛のブレンド米です。

画像2

画像3

【感想】

「雪椿」

とても美味しかったです。粒の大きさから格別です。これら一粒一粒から強烈なコシヒカリらしい香りが放出されます。甘みも感じやすいです。粘り気は強く、箸をしっかり捕まえます。気づけば1合おかずなしで完食してしまいました。ただ難点を申し上げますと、家庭でこの最高の状態を維持するのはほとんど困難であるという点です。一旦炊いたお米を冷蔵庫に保管し、翌日電子レンジで加熱して食べますと、香りと甘味が大幅に劣化してしまいました。また、届いてから一週間以上経ってくると、説明書通りの炊き方をしても最初の時の味にはなりませんでした。一般的に白米は、精米直後から酸化が始まります。最高においしい状態を維持するには、少量ずつこまめに購入していく方が良いかもしれません。

「神楽」

ブレンド米なのに雑味が全くなくて美味しかったです。京都らしく穏やかな甘みがゆっくりと感じられます。優雅な時間を過ごすことができました。粒は小さくて軽い印象です。お米自体の味も軽めで、一合お米だけで頂くには無理がありましたが、おかずとの相性が抜群でした。ミシュラン掲載店のシェフがその料理に最も合うお米を探してこれに辿りつくのも分かる気がします。電子レンジで再加熱する場合や開封後の酸化ダメージはあまり感じられませんでした。お米自体の主張は雪椿ほど強くないので、そういう敏感さは必要ないと言ったところでしょう

この2品種を比べてみて、同じ最高級米でも用途が全く異なると感じました。雪椿はお米を味わいたい方向けです。神楽は料理を味わいたい方向けです。僕は「美味しいお米が食べたい」という希望だったので雪椿の方が気に入りました。収穫したての雪椿はまた違うと思うのでまたタイミングを見計らって購入したいと思います。

(令和二年度の雪椿は六月下旬に完売)


僕たちの農園ではコシヒカリ、豊コシヒカリ、ヒノヒカリ、とうごう3号を栽培しており、豊コシ以外の品種はブレンドして、それぞれの品種の美味しさを引き立てています。

今回食べ比べた中では雪椿に近いのは「コシヒカリ」、神楽に近いのは「豊コシヒカリ」です。

現状僕たちのコシヒカリは、雪椿ほど香りも甘味も強くありませんが、中程度に感じることはでき、冷蔵庫や電子レンジの影響をあまり受けません。

豊コシヒカリは、コシヒカリとヒノヒカリを掛け合わせた品種で、コシヒカリの香りとヒノヒカリの硬さを持っています。どちらも程度は弱く、お米自体は控えめな仕上がりです。神楽のような、食事に合わせるためのお米だと感じています。

画像2

コシヒカリ、豊コシヒカリは5㎏2160円(税込)で販売しています。

ブレンド割合を変更すると味も変わります。更なるおいしさを求めて研究を進めています!




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?