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インターン生の声【第3稿】(ヒオキ)

カンボジアに来て、早くも3週間が経ち、カンボジアの暮らしにも仕事にも少しずつ慣れてきました。やはり生活に慣れるには最低3週間はかかるんだと実感しています。
2年ほど前にフィリピンに3週間の短期語学留学に行っていました。とても楽しかった印象が残っているのですが、3週間じゃ何も見れていなかったんだなと今になって思います。まだ全然慣れていませんが、少しずつ表面より少し奥にあるカンボジアの文化だとか難しさが見えてきました。

それで今回はAGRIBUDDYの一番の基礎である農家とBuddyと仕事するときの難しさとか感じたことについて書いていこうと思います。

【因果関係と教育】

第2稿で少し触れていますが、カンボジアの農家の多くは十分な教育を受けることが出来ていません。もちろん多くの支援によって学校ができ、農村部の子どもたちも小学校に通うことが出来るようにはなっています。しかし、農村部に残ることになっている大人の多くは教育を受けることが出来ていません。

カンボジアに来て初めて教育の大切さを知りました。僕はカンボジアの小学校で先生として働いた経験はありません。ただ、農家の方たちと話、スタッフの方がコミュニケーションをとっている状況や問題を見てその大切さを感じました。
その状況や問題とは何なのか。

「抽象概念の理解が難しい」
「因果関係の理解が難しい」
「リスクマネジメントが出来ない」


僕は教育は知識を入れるものだと思っていました。しかし、勉強によってある程度頭を鍛えていないと、教育を受けた人には単純に感じることでも理解に時間がかかってしまうことが分かりました。

具体的な事例で言うと、

「目先の利益に固執してしまい、安い品質の悪い肥料を買ってしまう」
「新しい考え方を受け入れられない」
「本を読んで知識を自分のものにすることができない」
「AGRIBUDDYのサービスがどのようにして受けられるのか分からない」
「紙媒体でのトレーニングを実施できない」
「ローンを借りる際の利子の計算ができない」

等々。
昨日の全体ミーティングでもMentorやProvincial Headといった農家出身のスタッフ(彼らの中にも差があり、大学出身者もいるのですが、そうでない人も一定数います)に説明し、コミュニケーションをとることに多くの時間を割いていました。なかなか建設的な議論とはなっていません。のう
もちろん組織で一番大切なのは共有度を高めることだと思うので、コミュニケーションは必須なわけですが、なかなか思うように議論が進められておらず、難しさを覚えました。


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(写真)AGRIBUDDYのお金の流れについて説明するスタッフ。こういった図やグラフでの理解が得意でないスタッフがいるのでていねいに時間をかけて説明しています。

教育を受けられていない、とは単純に知識が無い、で済ませないほど大きな問題を生みます。
本を読んで新しい知識を得ることが出来ません。すると新しい考えや仕組みに不寛容な状態になってしまいます。また、組織や仕組みなどを理解できないと新しいことに信頼できないのです。
これは非常に大きな問題で、多くのカンボジアの農家さんはAGRIBUDDYについて十分な理解ができずサービスを受けられていません。

もちろん選択は自由なわけですから、入らないのは自由なのかもしれません。しかし、カンボジアには日本のように多くの選択肢はありません。彼らが伝統農法を続けている限り、質の悪い業者の商品を買ってしまっている限りは彼らはその貧困を脱することはできないのです。
正しい方法を知らなければ、作物はその能力を十分に発揮することはできません。

Provincial HeadやMentor、Buddyは本当に良く働いていると思います。しかし、教育の壁が立ちはだかり、なかなか予定通り農家を獲得できていない状況にあります。
AGRIBUDDYはKPIに農家数を据えているのでProvincial HeadやMentor、Buddyの働きが最も重要なFactorとなっています。

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(写真上)今年からBuddyになった農家さんにAGRIBUDDYのProductの説明をしています。
(写真下)農家さんの中にはローンを組めない人もいます。担当のBuddyとMentorと何が問題なのか見極め、解決策を考えています。

ビジネスで大切なのはヒト・モノ・カネと言いますが、途上国でのビジネスはヒトを獲得するのが極端に難しいと感じています。
カンボジアに来るときはモノ・カネが足りていないと思っていました。実際それらも十分にあるわけではありません。しかし、モノ・カネは技術力が向上すれば解決されます。しかしヒトの成長のためにはコストと時間を多くかけなければなりません。
カンボジアの発展のためにはもっと多くの教育機会(Scholarshipも含めて)が必要だと感じています。

今回はこんな感じで終わりたいと思います。(すみません💦。結論が微妙な感じになってしまいました。)

次回はカンボジアの生活について書ければと思います。

p.s.
AGRIBUDDYは土曜日の午前中も仕事があります。
昨日に引き続きミーティング。話すことが多すぎて、一日で終わる予定が延びたみたいです(笑)。
連日のミーティングin クメール語はキツイ…。日曜日はゆっくり休もうと思います。

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