藤原啓治さん

藤原啓治さんの訃報を聞いたのは、昨日の16時半頃だった。
どうぶつの森でカブを良いレートで売却できてホクホクしていたところに、信じたくないニュースが飛び込んできた。

志村けんさんの訃報にやっと折り合いがつけられたと思ったところに、
さらなる痛み……
啓治さんは物心ついて、声優という仕事を知る前から聞き馴染んだ声だった。
啓治さんだとわかってからのキャラクターたち、鋼の錬金術師ヒューズさん・エウレカセブンのホランド・FF7のレノ・青の祓魔師獅郎さん・ハチクロ花本先生・ガンダム00サーシェス・ヒカ碁緒方先生・トリブラのケンプファー・精霊の守り人カルナ

こうやって上げていくと切りがない……
そして見守り育て背中を押してくれるキャラの多さ、そして正反対の己の理念さえ貫くことができれば手段を選ばないキャラ。
どちらのキャラにも色々なところで救われた。

ヒューズさん獅郎さんカルナみんな優しいお父さん。
厳しいところもあるが、それはすべて娘や息子のためそして見守ると決めた相手のため。
啓治さんも作品の座談会の時ゆるっとした空気で見守っている表情がとても優しかったのを覚えている。

啓治さんの声を聴くと安心する。
サングラス越しに見える笑った目がすごく優しかった。

闘病から復帰されて今回FF7リメイクで声を聴けてすごく嬉しかった。
これからも聴ける場所が増えていくと思った矢先だった。
「よっ」っていつものゆるっとした挨拶から始まるコメントがまた見ることができると思ってた。
我慢できずいつぶりか声を上げて泣いた、声を我慢する癖のせいで過呼吸まで起こした。
落ち着いた今喪失感と虚無感に苛まれている、ふとした時視界が潤む暫くこの状態が続くと思う。

――いかん、雨が降ってきたな

雨なんて降って……

いや……雨だよ……

引用　『鋼の錬金術師　第4巻　それぞれの行く先より　148P』