暮しの手帖さん達③
撮影の日のことを、よく覚えています。お天気も良く、駅で写真家の川島小鳥さん、平田さんと待ち合わせて、撮影場所のTHE DAFFODIES flower shop へ向かいました。川島さんにお会いするのは初めてでした。穏やかで物静かな好青年(に見えました)という、これまた素敵な方。なのに私ときたら、小鳥さんが着ておられたシャツの生地ばかり見ていたのです。どこかで見たことある。…!分かりましたが、黙っていました。初対面の相手から「私もそのシャツと同じ生地の、プレーンな方のシャツ、着てました!」と言われたら、ちょっとびっくりしますよね。
二人の後ろをついて歩いて、お花屋さんに到着。DAFFODIESの店主の方にご挨拶すると、ほどなく麻生さんが来て下さいました。作って頂いた花束を手に、早速撮影です。
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キャップをブラッシングして毛並みを整え、麻生さんに被って頂きました。何カットか撮るうちに、小鳥さんが嬉しそうに撮り始めました。どうやら神瞬間が訪れたらしい。朝日がキャップにあたって、モヘヤの繊維がキラキラと輝いています。麻生さんは穏やかに微笑んでおられます。今回がデビューだなんて信じられないくらい、素晴らしいモデルっぷりです。
この後、なんと、麻生さんからお持たせを頂戴しました。本当は私が用意しておくべきものなのに…!気負わずさらっと渡す姿も自然体のまま。きっと、いつもしておられるのでしょう。人に時間もお金も使えるのは、気持ちがあればこそ。私もこんな大人になりたいとしみじみ思いました。
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麻生さん、ありがとうございました。 撮影/川島小鳥
必要なカットを撮り終えて、お店に入りました。美しい花々がどっさりありますが、ひとつも冷蔵庫には入っていません。生き生きとして、野原で咲くそのままが集まってきたみたい。この空気感を家でも楽しみたくて、花束をお願いしました。出来上がりを待つ間、麻生さんと小鳥さんが何やらお話しされています。ゆったりとした口調の麻生さんと、肯きながら聴いていらっしゃる小鳥さん。穏やかさの塊のようなお二人を写真に撮らせて頂きたかったのですが、カメラを向けたら何かが壊れてしまいそうで、やめました。それでなんとなく、近くの花を撮っていました。
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(つづきます)
※2024 5 16追記
すみません、色々あって日にちが経ち過ぎてしまい…。
続きはまたいつの日か、書けたら書きます。
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