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『Altoemion』がストライクゾーンのド真ん中すぎた

 こちらはゆかりっく Advent Calender 2023、11日目の記事です!
昨日はオークラさんの「#wm2023で飲んだ日本酒」でした。最近日本酒の美味しさに気が付きつつあるので来年のツアーでは各地で楽しみたい所存。

 さて、約2週間前、2023年11月29日に発売されたEP『Altoemion』、みなさんもう聴きましたよね?私は音楽に詳しいわけでも、作品を考察するほうでもないのですが、アルバムを一聴した時に140文字では到底収まりきらないくらいの感想を書きたい欲みたいなものが湧き上がってきたので、それならこれをテーマにと筆を執り始めました。かなり解釈や感想の方向性が分かれるEPなのかなという気もするので、熱く感想を語り合っているつもりで、ご自身の感想や解釈と照らし合わせながら読んでみてください。



一聴してみて

 野球のことはさほど詳しく知らないのだが、広島出身ということもあってよくテレビやラジオの中継を見聞きしていた。あの赤い球団の結果次第で翌日の地元のスーパーでセールがあるかもしれないし、翌日の先生の機嫌も違ってくる(場合によっては宿題の量にも関わってくる)とくれば、試合経過を気にしないなんて無理だろう。ちょうど小中学校とその球団の暗黒期が被ったのは若干根に持っているのだが、まあその分宿題を多く解いて賢くなれたと思って……、これは少し話が逸れすぎか。そんな野球の中継を聞いていると、解説者がこんなことを言うことがある。

「今日の審判はストライクゾーンが狭いですね」

もちろんどの審判も同じ野球のルールに従ってストライクやボールを判定しているはずなのだが、人によって感覚や尺度が違うのは当然だろう。

 この“ストライクゾーン”という言葉、比喩的に人の好みの領域や幅を表す言葉としても使われる。私の趣味的な意味の“ストライクゾーン”、特に誰かと比べたことはないが、おそらく、相当なピッチャー泣かせで解説者も思わずコメントしたくなるくらいには狭いのではないか。そのうえ離散的でいくつか存在していて、狙ったように抜群のコントロールでどれかを撃ち抜かない限りは“好み判定”されない。これは偏見だが、たぶんこの王国にはそういう人が比較的多くて、いま画面を眺めてこの文章を読んでいる諸兄諸姉もたぶん好みのストライクゾーンが狭めなのではなかろうか。自覚がある方、いますよね?
 さて、この“ゆかりっく Advent Calendar”とは一見すると全く関係のなさそうな話を長々と書いてしまった。そろそろ本題に入ろう。

 このCD、今まで聴いたどんな作品よりも私のストライクゾーンのド真ん中を撃ち抜いているかもしれない

 それが『Altoemion』を最初に一聴した時の素直な感想だった。6~8曲くらいのミニアルバムだと、とんでもなく好みな曲が1曲ないしは2曲くらい、そして、逆に好みからは少し離れた曲が1曲か2曲はあるのだが、今回は過半数がとんでもなく好みな曲、そして好みから離れている曲は全くない。イントロが好きな曲、メロディラインが好きな曲、歌詞が好きな曲、色々あるのだが、それは後ほど書き尽くすとして、こんなに好みストレートな作品が今まであっただろうか。『あいことば。』、『かくれんぼ。』、ここ2作品ほど、自分の好みに作品が徐々に近づいてきているような感じがあったが、ついにここまで来たか。この作品に出会えて本当に嬉しい。

11月28日、朝

 さて、時を『Altoemion』のフラゲ日、11月28日火曜日まで巻き戻そう。朝7時ごろ、いつものように起き、スマホを開く。セブンネットショッピングのページを開くともう最寄りの店舗には届いているし、テイチクオンラインショップのものも発送されていて今日中に届きそう。つい数か月前まで住んでいた沖縄ではフラゲ日どころかリリース日にCDが届くなんて夢のまた夢、水曜発売なら手に入るのは土曜日か日曜日で、『かくれんぼ。』はその週の土曜日にTwitterで店着の情報を見て那覇行きのバスに飛び乗ってようやく1枚手に入れるくらいだったのだが、今回はフラゲ日に2枚も届きそうな勢い。こんな幸せなことがあるかと、朝の準備もそこそこにコンビニに向けて家を飛び出した。冬の寒さのなか、半分離陸しかけた飛行機みたいに早歩きでコンビニまで往復してCDを受け取り、颯爽と労働へ向かう。

 11月28日23時過ぎ、諸事情でこんな時間になってしまったが、梱包を開けてCDを取り出して、まずはブックレットを開いて歌詞を眺める。すでに6曲ともラジオで解禁されているし、4曲は生歌で披露されているのだが、改めて歌詞を文字として追うと、川島さんらしい言葉が並んでいる。純文学的というと端的すぎるが、仄かに言葉の奥行きを感じさせるような世界観。叙情的なところは心情をしっかりと浮かび上がらせつつ、叙景的なところは幻想や深窓を思わせるような、コントラストを落として明るさを上げたような淡い写真をみているような、そういうものを思わせる。そして叙景的な部分からも心の揺らぎみたいなものが薄く浮かび上がってくるような、そういう力みたいなものを感じる。そして川島さんの歌詞で特徴的なのは漢字の使い方ではなかろうか。歌詞カード上ではどちらかというと漢字表記が多めだが、字の選び方や置き方1つ1つに意図と意味合いを感じる。そして、敢えて漢字にせずひらがなを残しているのだろうと思うような部分もあるが、その部分からも読み取れてくるものがあって、詞を目で追うだけでも世界観に触れたような気になってくる。このミニアルバムに大きな期待を感じつつ、CDをプレイヤーに入れた。

金魚

 3拍子のリズムとともに流れてくる、少し暗さや冷たさ、そして水の流れを感じさせる鍵盤の音色。そこからゆかりんの少し低めで凛々しさと哀愁のようなものを感じさせる歌声が始まる。この曲からは、部屋の金魚鉢を泳ぐ金魚というよりは、個人的には深海を泳ぐ魚のような映像が脳裏に浮かび上がってくる。詞に歌われる重い感情から、深い位置までゆっくりと沈んでいくような世界観が私の頭の中で構築されていく。3拍子のこういう曲調はまさに自分の好みの真ん中で、ゆかりんがこういう曲を歌ってくれるのは本当に嬉しい。
 落ちサビの“いつでも手放せるように 晒してきた命も 貴方が居てしまうから くるしいほど輝く”という詞。今までどうでもよいと思って雑に扱ってきた、すこし風化すらしているような自分自身が、相手との出会いを通じてそうではなくなっていく、自分自身が大切なものになっていく、私はここの部分を凡そこのように解釈したのだが、ここの描写がすごく刺さるような気がする。主語が大きくはなるが、おそらく人にとって自身はナチュラルな状態では何の価値も持たないどうでもよい存在で、生きる意味を見出す/与えられるときに初めて大きな価値を持ち始めて輝きだすのだと思う。まさにそういう部分が表現された一節だと思う。
 “息を止め”、“息を継いで”、“溺れてしまうほど”、歌詞に歌われているのは当然ながら人間の人間に対する恋慕なのだが、それを水槽の中にとりこになっているかのような世界観に落とし込んで、その曲につけられた「金魚」というタイトル。全体的に今回のアルバムは曲のタイトルの奥深さがすごいのだが、魚らしい(?)直接的な描写がほとんど出てこないのに一聴して説得力を感じる「金魚」という題、曲のタイトルを決める過程を知りたくなってしまう。

これは最初に聴いたときの感想。"いつでも手放せるように~"の部分の話。

ワームホール・バスストップ

 かなり長めの余韻の後、疾走感と独特のテンポ感があって動きの激しいイントロが始まる。この曲はラジオとイベントで4曲が披露された後、解禁された順番としては5曲目だったと思う。最初にラジオで聴いたときにはそれまでの4曲と全く方向性やテンポ感も違っていて、正直かなり面食らったのだが、このCDの曲順で聴くと据わりがよいというか、むしろかなり惹かれる。私はどんなアルバムでも何故か2曲目に収録されている曲は好きになりやすくて、普段聴く回数も多いのだが、今回も例外ではなく、今のところ『Altoemion』の中の曲別の再生回数で一番多いのはこの「ワームホール・バスストップ」だと思う。
 最初の「金魚」とは対照的で、遊び心や仕掛けみたいなものが多く、聴いていて楽しい。全体的に速いテンポ感の中で、2番終わりの間奏で一気にリズム感が乱れていく(聴く限りはっきりと分からなかったのだが、音楽ナタリーの対談で5拍子と言及があった)ところも良い。
 そして、何よりもこの曲の特徴は歌詞の世界観で、(こればかりは解釈なので違う捉え方をする人もいるだろうが)ゆかりんの曲の中ではかなり珍しく、恋をテーマにしない詞になっている。もちろん恋の歌も良いのだが、恋をテーマにしない曲も聴いてみたいと思っていた私からするととても嬉しい。
詞を聴き込んでいくと、映像が細かく移り変わっていくかのようなBメロに続いて、背中を押してくれるような、力強く後押しをしてくれる前向きなサビがとても良い。そして、全体を通して、タイトルの通り“ワームホール”のように、幾何学的に均一に整っていて、それでいて時空の揺らぎみたいなものを感じさせるようなゆかりんの歌声に魅了される。他の曲に比べると心情の変化や想いの重さがない世界観の曲だが、だからといって無機質で機械的な歌声というわけではなくて、前に向かっていく強さ、そして広がりを感じる気がする。

そうなりました。

夢のあと

 前の曲からほとんど間が空くことなく、雰囲気は一変。優しさを感じるアコギに続いて幻想的に差し込まれるグロッケン(だと思うのだが楽器の聴き分けに自信がないので有識者求む※)が響くこの曲のイントロはアルバム全体で一番好きな音色かもしれない。サクマさんが作る音からは暗闇の中にさす一筋の光みたいなものを感じることが多いのだが、まさにそういう感じがする。そして、このアルバムの中で最も優しさを感じるゆかりんの歌声が始まる。
 ゆかりちゃん祭りのMCや音楽ナタリーでの対談でも触れられていたように、ライブ後の心情をもとにした曲で、ライブが終わった後の余韻、どこか陶酔に近いものがあるその感情が見事に投影されていて、共感性がとても高い。ライブが終わった後に感想や地方遠征なら遠征録を文章にまとめるのが好きなのだが、ライブが終わった後だけではなくて、そういう感想や遠征録を書いているときの感情にも近いかもしれない。ライブが終わってしまった空しさと、その空間でもらった前へ向かっていくエネルギーと、そして決して忘れられない大切な想い出。それは今回だけでは物足りなくて、すぐに次を追い求めてしまう。まさに4月から9月まで何度も体験していた日常そのもの、きっとこれは次の未来が続いていく限り続いていく我々のライフワークで、最も大切な感情なのだと思う。
 “朝に溶けた後も瞬く星のように輝く記憶”、昼間の太陽の光にも負けないくらい輝く大切な想い出。それを見事に表現したCメロのこのフレーズが私はとても好きだ。
(※12/13追記:有識者曰く「3曲目のあの音はたぶんチェレスタかなって…」。)

わかる!!!(自分の感想だけど)

逆蜻蛉

 爽やかに終わっていった「夢のあと」とは一変、すこしホラーなイントロにエフェクトがかかったゆかりんの歌声。ラジオで聴いたときも、今回CDで聴いたときも、一番面食らった曲で、歌詞の内容の怖さに引っ張られるあまり、ただのホラーな曲として表面的に片づけてしまいそうになったが、ハッシュタグを追って他の人の感想を読んだり、ラジオや記事を見聞きしたりして情報を取り入れてから聴くと全く違って聞こえてくる。歌詞は上の行から読み進めていっても下の行から読み進めていっても意味が通っていくし、上からと下からで全く関係性が変わってくる。そして、メロは最初は規則性がないのかと思っていたのだが、記事を読んで改めて聴いてみるとA→B→Cと続いて、間奏の後にはCメロ→Bメロ→Aメロと戻っていくように進んでいる面白い構成になっている。たぶんこういう曲の構成だからこそ詞を上下双方向に読んでいけるようになっているのだろうが、どういう順番で詞を書いていったのかとても気になる。
 そして、この曲で話題になったのは逆再生ではないだろうか。手軽に逆再生をする方法を思いつかなくて試していなかったのだが、今回感想を書くにあたってどうしても試しておきたく、手持ちの動画作成ソフトで逆再生できそうだったからやってみた。当然曲調が変わるわけでもなく、逆再生によって歌詞が聴きとれなくなるから一層ホラーさが増すのだが、後半(すなわち曲の前半)ではっきりと“すぐいくから”と何度も聴こえる部分があり、そういう隠されたギミックの多さに恐れ入った。

最初に聴いたときは解釈に困ったらしい。

スーパーノヴァ

 8分の6拍子のゆっくりとしたリズム感の中で、芯の強さを感じるようなゆかりんの歌声が始まる。静けさが感じられる曲はサビの”この宇宙に”のところで大きく展開し、まるでビックバンでも起きたのかのように広がっていく。宇宙、たぶんそれは大局的な静寂と局所的な激動で構成されていて、なにか一定の周期的なもので動き続けているのだろうが、まさにそういう部分がメロディと詞、そしてゆかりんの歌声で完璧に描かれている。
 歌詞を追っていったときに最も解釈が分かれるのは、もしかしたらこの曲なのではないか。色々ある(と思う)解釈の中で、私なりの解釈の1つを書いてみたい。まず、詞の“貴方”というのがすでに亡き人、これは“あなたが住んだ空白”、“面影”、そして“空に見る反魂香”という詞からそう思ったのだが、その亡き貴方への想いと自分自身の最期を重ね合わせた曲ととらえた。最後の詞からして、死後の世界での再会とかそういうものも多分無いのだろう。
 そして、個人的に心に留まったのが“緑閃光”というフレーズ。私はこの“緑閃光”という言葉を恥ずかしながら知らなかったのだが、なぜこの歌詞で緑の光なんだろうというところで引っかかった。“緑閃光”とは日出、日没前後で光の屈折や地平線、雲の位置関係で太陽が一瞬緑に見える現象で、グリーンフラッシュとも呼ばれる。土地によっては見たものが幸せになるという言い伝えもあるらしい。地球(惑星)から太陽(恒星)を見たときの現象で、当然ながら超新星爆発に至る前の恒星と惑星の関係性から起こる現象ということになる。では、スーパーノヴァ、恒星の一生をテーマに据えた世界観でなぜタイトルの“スーパーノヴァ”に至る前の恒星が関わる現象が出てくるか。これも自分なりの1解釈でしかないが、“貴方”を恒星(太陽系でいえば太陽)、曲中の主人公を惑星(太陽系でいう地球とか)として、スーパーノヴァ(=“貴方”の最期)に至る前の“貴方”との幸せの象徴としての“緑閃光”なのではないか。
 この曲は無限に語ることができる気がしている。ぜひ、自分なりの解釈を……!

サクマさん川島さん曲のタイトルのセンス毎回すごいと思うんですよ

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 “愛してるに似ていた さようならみたいな ありがとうに似ていた ごめんねみたいな”、冒頭から歌われるこの一節が心深くまで浸透してくる。この一節は今年触れた中で一番好きな表現かもしれない。“愛してる”と“さようなら”、“ありがとう”と“ごめんね”、自分の感情や感覚、考えを言葉にする作業の中で、発した言葉に辞書的な意味だけにとどまらないニュアンスみたいなものが無意識的に含まれることがあると思う。これはそういう言葉の裏表的な部分を完璧にシーンとして切り抜き、浮かび上がらせているような気がして、心に深く響いてきた。
 続くAメロ、Bメロの歌詞。綺麗な音の中で響いてくるゆかりんの歌声。歌詞がストレートに自分に入ってくるような感覚がする。そしてサビの後半の3行、ここが全て平仮名で書かれているのも巧さを感じる。
 そして2番のAメロが続いていく。これはすごい。1番と2番のAメロは全く同音なのだが、意味合いは全く違っている。そして、ここを読んで初めてサビの後半の3行(“あいま いいたいね”から始まる一節)が全て平仮名で書かれている意図もなんとなくわかったような気がしてくる。Bメロは全く同音というわけではなく若干変化があるが、1番と2番で込められたメッセージはある意味で対極的になっている。こんなすごい歌詞があるのか、歌詞を見ながら震え、呆然としていた。
 気が付けば曲は後奏に入って、音数が少なくなっていき、曲がゆっくりと終わっていく。アルバムの最後の最後にとんでもないものを聴いてしまった。そう思いながらブックレットを閉じた。

歌詞カード見て震えるという初めての経験をしました。

 複雑なのに静寂を感じるうえに散逸しないサクマリョウさんの音作り、心に響いてきて脳裏にイメージが浮かび上がってくるような川島亮祐さんの詞、そしてなによりもその世界観を完成させるゆかりんの歌声。完璧に私の好みのド真ん中にあるアルバムだった。

全体を通して 曲間の魔法?

 1回聴き通してみて、個人的に気になったのが曲間の長さだった。iTunesのシークバーの残り秒数で雑に測っただけのデータだから、信憑性やら信頼性には目をつむってほしいのだが、ゆかりんの最近の他のアルバムだと、後奏が終わって次のトラックまでの間はだいたい5秒くらいで、アルバムの中で1~2曲だけ曲間が2~3秒くらいしかないやや短めの曲があるような構成だと思う。今回の『Altoemion』はというと、「金魚」と「ワームホール・バスストップ」の間が7秒、「ワームホール・バスストップ」と「夢のあと」の間が2秒、「スーパーノヴァ」と「null」の間が2秒、そのほかは5秒くらいと、曲間が比較的長めのものと極端に短いものが存在している。

 「金魚」は曲間が長いと儚げに消えていくピアノの余韻が際立つし、疾走感のある「ワームホール・バスストップ」と優しい「夢のあと」の対比は曲間が短い方が際立つような気がする。「夢のあと」は余韻をしっかり長く楽しみたい気もするが、ちょうど余韻に浸って油断しかけたタイミングで「逆蜻蛉」が入ってくることになり、背筋が凍るような感覚が癖になる。「逆蜻蛉」の後ろも程よい長さだと思うのだが、気になるのが「スーパーノヴァ」と「null」の間。「スーパーノヴァ」は切なさが漂う曲で、その要素だけを考えると曲間が長い方が余韻が際立つのでは?と思ったのだが、両曲の間は2秒と短い。ここにはどういう意味があるのか、もうここは個人の感覚の領域になってくるが、とりあえず曲間の長さを変えて聴き比べてみた。

 まずはCDをそのまま再生した曲間2秒。2曲のメロディの雰囲気が(3拍子と4拍子の差はあるとはいえ)やや似ているからか、「スーパーノヴァ」の余韻に「null」が引っ張られるような感じがして、「null」の冒頭に切なさや哀愁をやや感じる。
 続いてCDに3秒足した約5秒。先程の2秒と比べると「null」のイントロに切なさを感じなくて、2曲がしっかり別の曲として聞こえてくる気がする。
 さらに2秒足して約7秒。おそらく「スーパーノヴァ」の最後の部分がフェードアウト的ではなくて途切れるように終わるからだと思うが、これでは次の曲を待つ間に醒めてしまって、「null」が始まる前に気持ちが途切れてしまう。

 あくまでも私個人の感覚で、他の人は全く違った感覚を持つかもしれないが、曲間が変わると印象がまるで変わってしまうのは面白い。ここでは敢えて短めに設定することで、「スーパーノヴァ」と「null」の2曲に繋がり的なものを持たせているのかもしれないが、真相やいかに。

まとめ

 さて、ここまで文字だらけの感想を長々と書いてしまった。何が言いたいかというと、『Altoemion』はいいぞ、この一言に尽きる。とにかくこのアルバムの感想を語り合いたい!みんなの感想を聞かせてくれ!!!そして来年のツアーもみんなで全国まわるぞ!!

 冒頭、“ストライクゾーン”っていう言葉から野球を介した怪文書を書き上げてしまったけど、絶対サッカーから何か思いつくべきだったよなと若干の後悔…。改めてですが、アビスパ福岡ルヴァンカップ優勝おめでとうございます!私は広島サポだけど本当に嬉しい。

明日のアドカレは?

 明日のアドカレ12日目は音翠玉さんの「写経のすゝめ」!こちらは作品の楽しみ方的な話ですかね。今度真似してみようかな。とりあえずペンと紙を用意して楽しみに待ってます!
25日間のアドカレもそろそろ折り返し地点です。後半戦も楽しんでいきましょう!

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