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ゆかりんHoney bunnyツアー仙台公演 遠征録・感想

※ライブの感想の部分はネタバレ回避のため他サイトへのリンクの形で掲載しています。ライブの感想を読みたい方は本文中のリンクから感想サイトへお飛びください(リンク先は私の個人サイトなのでクオリティ面は悪しからず)。ネタバレを踏みたくない方はリンク先には飛ばずこちらのページだけをお読みください。
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 帰りの最終の新幹線の指定券はしっかり取っていたのだが、行きのことは全く考えていなかった。常磐線経由でゆっくり行っても良いかとも思ったのだが、時刻表を見てみると東京駅を8時前に出ることになってさすがに朝が早すぎる。さてどの新幹線にしようかと悩んでいたら金曜の夜になっていて、適当に9時半すぎのものを選択したら席はほとんど残っていなかった。危うく取り逃すところだったと反省しつつ眠りに就く。

某駅→東京

 土曜日の朝に地下鉄に乗り込むのも3週目になったのだが、どうも席運に恵まれないようで、今回もまた吊革を握る。もちろん土日に仕事へ向かう人も多くいるのだろうが、同じように東京駅まで向かってJRの改札へ入って新幹線側へ歩いていく人も何人かいる。見回してみても、残念ながらその中に王国民を見つけることはできなかったのだが、擬態していただけか。

東京9:36→仙台11:06 はやぶさ13号

 予報通りの酷暑で、ホームに上がると立っているのが辛いほどの熱気を感じる。車内清掃が早く終わってくれと祈るのだが、こういう時の1分1秒は普段の数倍にも長く感じて、遠征の初手から消耗戦が始まる。消耗戦をギリギリのところで制して1号車に乗り込むと、車内は25名程度の座席しかなく、室内の狭さに驚く。
 東北に向かうのは昨年以来、人生でも恐らく4度目くらいだろうが、そんな稀な機会を前にワクワクするでもなく、イヤホンをしてコールと口上の復習をしておく。先週のこともあって日替わり曲にどんな曲が入ってくるか予想できないが、ここは記憶力との勝負だろう。学生時代以来となる短期記憶の詰め込みに挑む。
 ふと車窓を見ると、青々とした草原に山が見えてきて、位置情報を見てみると那須のあたりらしい。那須高原には全く行ったことがないのだが、目の前であの風景を眺めてみたい気もする。さて、コールの詰め込みはここまでにして、仙台の予定を立てよう。牛タンはもちろん頂くとして、その後どうするか。博物館に行くでも良いし、乗り潰しが進んでいない仙台近郊を乗りつぶしても良い。適当に考えることにしよう。

着いた!!!

仙台→仙台サンプラザ

 改札を抜けると王国民らしき人を何人か見かけて、開催地に降り立ったことを実感する。駅内の”牛たん通り”はどこも長蛇の列だから早々に撤退することにして、ホールまでの道の途中にある利久 東口分店へ。意外にも気温が低くて(今期比)涼しい道を歩いて向かう。開店時刻の11時半の少し前に到着したが、もう数人が列をなしていた。カウンターの店主の目の前の席に通されて、目の前で焼けていく牛タンを見ること10分少々、美味しそうな牛タン定食が出てきた。牛タンの旨さに着いて長々語るなんて野暮だろう。旨い。デザートまで美味しく頂いた。

牛タンと麦飯の組み合わせは最強としか言いようがない

仙台サンプラザ

 ホールに着いてスタンプと本人確認を済ませ、物販が呼ばれるまで端のほうで待機していると、ゆっくりと笑顔で近づいてくる人影が。前日が誕生日だったという某氏と久々の再会になった。そういえば、直接おめでとうございますと言うのをすっかり失念していました。お誕生日おめでとうございます。
 しばしの談笑ののち、観光に行く某氏とわかれると、物販の出口から出てきたうご凛さんに遭遇。開場まで博物館か乗り潰しか迷っていたのだが、「また今日も博物館巡りするの?」の一言に博物館行きを決意し、行きの新幹線の車中で偶然見つけた”地底の森ミュージアム”へ行くことに決めた。物販もスムーズに終わり、開場まで2時間半ほど。例の博物館に行くこととしよう。

榴ヶ岡12:48→あおば通12:51/仙台12:59→長町南13:09

 何度利用しても読み方を覚えられない”つつじがおか”駅から仙石線に乗り、さらに地下鉄に乗り継いで移動すること約20分、長町南駅に到着する。駅前に出ると大きなバス乗り場があって、隣には役所のような建物が建っている。反対側は住宅街とショッピングセンターがあって、そちらの方歩いていく。マンション、空き地、駐車場と本当にここに博物館なんてあるのだろうかと思っていると、急に緑豊かな公園と円錐型の建物が現れて、銀色の看板の奥に地下の入口への階段が伸びている。そのまま地底に誘われるように階段を下っていく。

突然目の前に現れてきたミュージアム
この看板を読んでここが旧石器時代の遺跡であることを知った

地底の森ミュージアム

 入り口で入場券を買い、薄暗い通路を降りて行くと、ドームのような空間が現れる。干からびた沼地のような場所に枯れた木々が這うように何本も横たわっていて面食らうが、近くにいた解説員の人が丁寧に解説をしてくれる。このあたりは旧石器時代に沼地だったらしく、当時(農耕が始まる前で)狩猟採集をして暮らしていた人たちは、水が湧くこの場所を狩りの途中のキャンプ地にしたらしい。この場所は定期的に土砂災害に見舞われた場所でもあるようで、枯れて水中に横たわっていた木々や狩人がキャンプをした焚き火の跡は沼地を構成する水や流れてくる土砂できれいに真空状態にされて、そのまま残って今に至ったとのこと。恐らくこの木々は何万年も残っていれば石炭化したのだろうが、現代の人々に見つかって姿を現したということらしい。そういえば小学生の頃の校外学習で三瓶山の埋没林の博物館に行ったことがあったが、それと同じということか。図らずも人生2度目の埋没林との対面になった。展示内容すらまともに調べず、名前に心惹かれて行ってみたミュージアムだったが、とても面白くて、思わず長居してしまった。

2万年前にここが木々の生い茂る沼地だったとは想像がつかない

地底の森ミュージアム→長町14:50→仙台14:56→仙台サンプラザ

 地底の森ミュージアムを出たのは14:30ごろ。少し時間があるし、比較的涼しいこともあるから、JRの長町駅まで歩くこととしよう。こういう機会に、たぶん何か特別なきっかけがない限り来なかったであろう街を歩いてみるのは面白い。銀行、本屋、変電所、コンビニ、たぶんこの先の人生でこの道を歩くなんて無いんじゃないかと思うのだが、不思議な縁を感じる。
 駅に着いて、2両編成の電車に乗り込むと車内は混雑していた。1駅、6分ほど乗って、仙台に着くと一斉に乗客は降りて行く。キオスクで適当に自分用のお土産を買って、またホールに向かって歩いていく。

この列車を見ると東北に来たことを実感する

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打ち上げ

 ホールの階段の手前で、いつもお馴染みのお二人と合流して駅前へ向かって歩いていく。お互い新幹線やバスの時間があるから長居はできないのだが、適当に駅前の居酒屋へ。名物笹かまは旨い。もともと魚肉の練り物が好きで、好物といえばじゃこ天と答えていた時期もあったのだが、去年の仙台公演で笹かまを買って帰って以来、好物ランキングの上位に急上昇している。昼間にキオスクでもいくつか笹かまを買っておいたし、帰って楽しむことにしよう。

諸般の事情により私のだけ半分飲んだあと
大好物です

仙台21:49→東京23:45 やまびこ70号

 お店が半分以上閉まっていて、歩く人も少なく、もう半分眠りにつきそうな仙台駅をかき分けていく。キオスクに入って、もう1缶買おうかとも悩んだのだが、北海道フェアと銘打って売られていた飲むヨーグルトが美味しそうで、思わずそれを買ってしまった。ホームに上がると、東京行きの新幹線を待つ長蛇の列ができていて、それに並ぶことにする。
 最終の新幹線での遠征帰りはたいてい車内で寝ているのだが、この日は寝るのが惜しい気がして、一通り車内誌を読んで、そしてただ通り過ぎていく暗闇の景色を眺めていた。
 大宮の手前あたりで眠気がさして目を閉じると、大宮駅に停まったことも気が付かず、起きたら上野の少し手前のあたりだった。定刻通り東京駅に着き、終電を迎えた新幹線改札を通り抜ける。

東京→某駅

 東京駅からは終電を乗り継いで帰る。終電に乗ることなんてさほど多くはないが、終電を送った後のホームだけ真っ暗だったり、電光掲示板に何もついていなかったり、半分眠りにつきかけている駅の物寂しさには惹かれるものがある。数時間前まで仙台で飲んでいたことを考えると不思議だが、無事家に帰ってきて、眠りについた。


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