(aan,w002,⏩720p👍) 狼と子羊 / THE WOLF AND THE LAMB

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✅このお話の教訓は？（ルビ無）

"(S)Tyrants (V)need (C){no excuse}."
　『専制君主/圧制者/暴君 は理由を必要としません』

何世紀にも渡って、この寓話の解説者達は、其の時代に蔓延している不正を風刺する形での説明をしていたとの事。
１５世紀の道徳寓話では広範な社会的崩壊を描きます。
この寓話では、子羊は彼が知っていた３つの知識、自然法（＝産まれていなかった事？）、聖書（＝詩篇２３編の事でしょうか？）、法律（＝井戸の水を盗み飲んだとされた事？）の全てで（子羊は其れ等に該当しないと云う）自己の正当性を主張しますが、狼は此れ等全てを聞き入れることはありませんでした。
同じ様に此の２０００年の間では、子羊は私達一般市民を、狼は私達を虐げ搾取する貴族（暴君）と見立てて解説されることが多くあったとのことです。

ですが先ず私達は此れが過去の御話ではなく、現代の実話でもあることを理解すべきだと思います。
私には知る由もありませんが、ロシアの大統領も正に彼の口実を見つけることが出来たからこそ戦争を始める事が出来たのです。

さて、此処は日本で私達は日本人です。海外の多くの彼等が此の寓話に出てくる子羊と同じ程度の知識しか持っていなかったとしても、多くの私達は此の寓話に出てくる子羊よりは多くの知識を持っているのではないでしょうか？
「既に決まっている事には、どんなに正当な説明も無力です」と諦めるのではなく、常に４つ目以降の案を幾つでも提示し続けるべきですよ、其れを続けられる間は確実に生きていられるのですから。

※ このお話には多くのバリエーションがありますので、ここに書いた教訓が好みでない方々は別の人のお好みの解釈をお選びください。

■ 英文＆翻訳和文（ルビ無）

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　THE WOLF AND THE LAMB .

　A Wolf meeting with a Lamb astray from the fold , resolved not to lay violent hands on him , but to find some plea , which should justify to the Lamb himself his right to eat him .
　He thus addressed him : “ Sirrah , last year you grossly insulted me . ”
　“ Indeed , ” bleated the Lamb in a mournful tone of voice , “ I was not then born . ”
　Then said the Wolf , “ You feed in my pasture . ”
　“ No , good sir , ” replied the Lamb , “ I have not yet tasted grass . ”
　Again said the Wolf , “ You drink of my well . ”
　“ No , ” exclaimed the Lamb , “ I never yet drank water , for as yet my mother's milk is both food and drink to me . ”
　On which the Wolf seized him , and ate him up , saying ,
　“ Well ！ I won't remain supperless , even though you refute every one of my imputations . ”
　The tyrant will always find a pretext for his tyranny .

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　狼と子羊

　群れから迷い逸れた子羊と出会った狼は、子羊を暴力的な手段で捕らえるのではなく、しかし、何らかの口実を見つけようと思い立ちました。その口実とは、『子羊自身に、子羊を食べるのは狼の権利であると納得させる』、というものだったのです。
　狼は此の様に子羊に話しかけました、「若造よ、去年、御前は私を酷く侮辱していたぞ」
　「確かに、」と、子羊は憐れな声のトーンで悲し気に言いました、「私は、その時は生まれていませんでした」
　続けてこう言うのです、狼は、「御前は、私の牧場で食べている」
　「いいえ、良き御主人様」言い返すのは子羊、「私は牧草を未だ食べていません」
　またもやこう言うのです、狼は、「御前は、私の井戸で飲んでいる」
　「いいえ！」叫んだのは子羊です、「私は水を未だ一度も飲んでません！、何故なら、今は未だ私のお母さんのミルクが私の食べ物であり飲み物だからです！」
　此の様な経緯の上で、狼は子羊を掴み取り、そして子羊を食べ尽くして・・・、此の様に言ったのです、
　「とどの詰まり、私は夕食抜きの侭では居られないのだ。
　喩え、御前が私の非難のどれもこれもを反証し得たにしてもな」
　暴君は常に彼の専制政治の口実を見つけるものです。

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✅逐語訳＆構文解説はこちら

■ このお話の教訓は？（ルビ有）

"(S)Tyrants (V)need (C){no excuse}."
　『専制せんせい君主くんしゅ/圧制者あっせいしゃ/暴君ぼうくん は理由りゆうを必要ひつようとしません』

何なん世紀せいきにも渡わたって、この寓話ぐうわの解説者かいせつしゃ達たちは、其その時代じだいに蔓延まんえんしている不正ふせいを風刺ふうしする形かたちでの説明せつめいをしていたとの事こと。
１５世紀じゅうごせいきの道徳どうとく寓話ぐうわでは広範こうはんな社会しゃかい的てき崩壊ほうかいを描えがきます。
この寓話ぐうわでは、子羊こひつじは彼かれが知しっていた３みっつの知識ちしき、自然しぜん法ほう（＝産うまれていなかった事こと？）、聖書せいしょ（＝詩篇しへん２３編にじゅうさんへんの事ことでしょうか？）、法律ほうりつ（＝井戸いどの水みずを盗ぬすみ飲のんだとされた事こと？）の全すべてで（子羊こひつじは其それ等らに該当がいとうしないと云いう）自己じこの正当せいとう性せいを主張しゅちょうしますが、狼おおかみは此これ等ら全すべてを聞きき入いれることはありませんでした。
同おなじ様ように此この２０００年にせんねんの間あいだでは、子羊こひつじは私達わたしたち一般いっぱん市民しみんを、狼おおかみは私達わたしたちを虐しいたげ搾取さくしゅする貴族きぞく（暴君ぼうくん）と見立みたてて解説かいせつされることが多おおくあったとのことです。

ですが先まず私わたし達たちは此これが過去かこの御話おはなしではなく、現代げんだいの実話じつわでもあることを理解りかいすべきだと思おもいます。
私わたしには知しる由よしもありませんが、ロシアの大統領だいとうりょうも正まさに彼かれの口実こうじつを見みつけることが出来できたからこそ戦争せんそうを始はじめる事ことが出来できたのです。

さて、此処ここは日本にほんで私達わたしたちは日本人にほんじんです。海外かいがいの多おおくの彼等かれらが此この寓話ぐうわに出でてくる子羊こひつじと同おなじ程度ていどの知識ちしきしか持もっていなかったとしても、多おおくの私達わたしたちは此この寓話ぐうわに出でてくる子羊こひつじよりは多おおくの知識ちしきを持もっているのではないでしょうか？
「既すでに決きまっている事ことには、どんなに正当せいとうな説明せつめいも無力むりょくです」と諦あきらめるのではなく、常つねに４よっつ目め以降いこうの案あんを幾いくつでも提示ていじし続つづけるべきですよ、其それを続つづけられる間あいだは確実かくじつに生いきていられるのですから。

※ このお話には多くのバリエーションがありますので、ここに書いた教訓が好みでない方々は別の人のお好みの解釈をお選びください。

■ 発音記号付き英文＆読み仮名付き和文

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　THEðə WOLFwʊlf ANDænd THEðə LAMBlæm .

　Aə Wolfwʊlf meetingˈmitɪŋ withwɪð aə Lamblæm astrayəˈstreɪ fromfrəm theðə foldfoʊld , resolvedriˈzɑlvd notnɑt totu layleɪ violentˈvaɪələnt handshændz onɔn himhɪm , butbʌt totu findfaɪnd somesʌm pleapli , whichwɪʧ shouldʃʊd justifyˈʤʌstəˌfaɪ totu theðə Lamblæm himselfhɪmˈsɛlf hishɪz rightraɪt totu eatit himhɪm .
　Hehi thusðʌs addressedəˈdrɛst himhɪm : “ Sirrahsírə , lastlæst yearjíɚ youju grosslyˈgroʊsli insultedɪnˈsʌltɪd memi . ”
　“ Indeedɪnˈdid , ” bleatedblítid theðə Lamblæm inɪn aə mournfulˈmɔrnfəl tonetoʊn ofʌv voicevɔɪs , “ Iaɪ waswəz notnɑt thenðɛn bornbɔrn . ”
　Thenðɛn saidsɛd theðə Wolfwʊlf , “ Youju feedfid inɪn mymaɪ pastureˈpæsʧər . ”
　“ Nonoʊ , goodgˈʊd sirsɚ , ” repliedrɪˈplaɪd theðə Lamblæm , “ Iaɪ havehæv notnɑt yetjɛt tastedˈteɪstəd grassgræs . ”
　Againəgén saidsɛd theðə Wolfwʊlf , “ Youju drinkdrɪŋk ofʌv mymaɪ wellwɛl . ”
　“ Nonoʊ , ” exclaimedɪkˈskleɪmd theðə Lamblæm , “ Iaɪ nevernévɚ yetjɛt drankdræŋk waterwˈɔːṭɚ , forfɚ asæz yetjɛt mymaɪ mother'sˈmʌðɝz milkmɪlk isɪz bothboʊθ foodfud andænd drinkdrɪŋk totu memi . ”
　Onɔn whichwɪʧ theðə Wolfwʊlf seizedsizd himhɪm , andænd ateeɪt himhɪm upʌp , sayingˈseɪɪŋ ,
　“ Wellwɛl ！ Iaɪ won'twoʊnt remainrɪˈmeɪn supperlesssˈʌpɝlés , evenˈivən thoughðoʊ youju refuterɪˈfjut everyévri onewʌn ofʌv mymaɪ imputationsˌɪmpjəˈteɪʃənz . ”
　Theðə tyrantˈtaɪrənt willwɪl alwaysˈɔlˌweɪz findfaɪnd aə pretextˈpriˌtɛkst forfɚ hishɪz tyrannyˈtɪrəni .

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　狼おおかみと子羊こひつじ

　群むれから迷まよい逸はぐれた子羊こひつじと出会であった狼おおかみは、子羊こひつじを暴力ぼうりょく的てきな手段しゅだんで捕とらえるのではなく、しかし、何なんらかの口実こうじつを見みつけようと思おもい立たちました。その口実こうじつとは、『子羊こひつじ自身じしんに、子羊こひつじを食たべるのは狼おおかみの権利けんりであると納得なっとくさせる』、というものだったのです。
　狼おおかみは此この様ように子羊こひつじに話はなしかけました、「若造わかぞうよ、去年きょねん、御前おまえは私わたしを酷ひどく侮辱ぶじょくしていたぞ」
　「確たしかに、」と、子羊こひつじは憐あわれな声こえのトーンで悲かなし気げに言いいました、「私わたしは、その時ときは生うまれていませんでした」
　続つづけてこう言いうのです、狼おおかみは、「御前おまえは、私わたしの牧場ぼくじょうで食たべている」
　「いいえ、良よき御ご主人しゅじん様さま」言いい返かえすのは子羊こひつじ、「私わたしは牧草ぼくそうを未まだ食たべていません」
　またもやこう言いうのです、狼おおかみは、「御前おまえは、私わたしの井戸いどで飲のんでいる」
　「いいえ！」叫さけんだのは子羊こひつじです、「私わたしは水みずを未まだ一度いちども飲のんでません！、何故なぜなら、今いまは未まだ私わたしのお母かあさんのミルクが私わたしの食たべ物ものであり飲のみ物ものだからです！」
　此この様ような経緯いきさつの上うえで、狼おおかみは子羊こひつじを掴つかみ取とり、そして子羊こひつじを食たべ尽つくして・・・、此この様ように言いったのです、
　「とどの詰つまり、私わたしは夕食ゆうしょく抜ぬきの侭ままでは居いられないのだ。
　喩たとえ、御前おまえが私わたしの非難ひなんのどれもこれもを反証はんしょうし得えたにしてもな」
　暴君ぼうくんは常つねに彼かれの専制せんせい政治せいじの口実こうじつを見みつけるものです。

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