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【映画感想】インサイド・ヘッド2【ネタバレなし】

総括

「インサイド・ヘッド2」観た!
思春期というものを、創意工夫で表現しているのが素晴らしい。
昨今、自己肯定感の話がテーマになることが少なくないけど、ここで自己受容をしっかり描くのもすごいこと。
エンタメを担保しつつもテーマが深すぎて、思考がいろいろな方向に飛ぶ作品でした。
今後、中学生ぐらいの授業で早々に見せるべき教育教材になるんじゃなかろうか。

感想

今作は、「インサイド・ヘッド」の続編。
制作はピクサー、監督はケルシー・マン監督。
ストーリーは、少女だったライリーが13歳になり、思春期をむかえいつもの感情たちに加え新たなな感情たが生まれていく・・・。
っていう話。

まず、この「インサイド・ヘッド」というシリーズはすごくて、人間の感情というものをキャラクターとして動かしながら、頭の思考や記憶というものをうまくデフォルメしつつ映像として美しく描きながら一つの世界として構築しているのが素晴らしいんだよね。
今作も、冒頭から素晴らしいんだよ。
記憶のオーブの美しさから、そこからアイデンティティが紡がれるのを美しく表現してるのに感動しちゃった。
前回からの成長という部分での変化を自然に魅せながら、ライリーの成長と環境変化が起こったことでの精神世界の変貌の描き方もマジで面白い。
正直、前作ほどアミューズメント感は少なめ、精神世界の説明は少なくどちらかというとライリーの現実世界とあらたな感情たちにフィーチャーが置かれた作品。
その新しい感情たちが素晴らしかったね。
それぞれの個性もあるんだけれど、早々に"思春期"突入!って明示したからこその新キャラの暴走感を飲み込めるんだよね。

ただ、映像はコミカルだし、カラフルだし素晴らしいんだがテーマがちゃんとしすぎてて色んなところに思考が飛ぶ。
この世界観だとしたら自分はこの頃どうだったかなとか、子供がいる親御さんたちはこれをいつ見せるか悩むだろうなとか、関係ないことばかりに思考が飛んだんだよね。
自己肯定感を高めようがどちらかと流行っている昨今に、自己受容しよう!ってレベルが高い!
これが世界的にヒットしてるって・・・今後、自己理解がすすんだ子どもたちが進出してくる世界になるんでしょ!?
豊かだなぁって思えて仕方ないんだよね。

そんなわけで、素晴らしい映画だったし面白かったし、そして今後、この作品をベースにしながら自己理解を深める人が増えるとなると1つステージが変わるような、世界が進むような気がしてならない。
作品としては、良作って印象なんだけど・・・今、作られたことの意義が凄まじいのよ。
なんだコレ。
とりあえず、観た方が良いし、思春期になった子供に見せてそのリアクションがみて~!
って感じの作品でした。
(72点/100点満点中)



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