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浦賀ドック


ドックとは船の修理、建造を行う場所のことである。

底の中央に盤木が並ぶ


浦賀ドックは明治30年浦賀船渠に始まり、1962年浦賀重工業、1969年住友重機械工業浦賀造船所と名前が変わり2003年に閉鎖されるまで約100年の歴史を経ている。
ドックには、海水を利用して船を入れ込み、その後ポンプで水を抜いて使用していた。
盤木と呼ばれる横に渡した木の上に船底を置き、犬走という壁に交互に渡した階段から木を渡して船を固定したらしいが、巨大な船をそれだけで固定していたのかと思うとかなり危険な作業だったと思われる。
ボランティアの方の話では、ドックを造るにあたり、目の前の山を岩盤まで削っているため関東大震災も被害を受けずに残ったらしい。
壁一面にフランス積みの煉瓦造りになっていて、約215万個使用している
世界でも珍しいドックになっている。
詳細を聴き洩らしてしまったが、煉瓦の製造会社は、いまも営業をされているとのこと。
しかし、私が驚いたのはドックもさることながら、その横に今でも稼働しそうなクレーンである。書かれているその年月日は昭和20年6月。

昭和20年6月の文字


終戦の2か月前である。供出された鍋やら鐘などが、クレーンに姿を変え、空襲警報を浴びながら稼働していたのだ。錆もない本体にかえって戦争という時代が生々しく感じられた。
そんな時、横の空き地でサーカスが開催され、時々聞こえてくる歓声にありがたい気持ちになる。
ところで浦賀は江戸の昔より今でいう税関の浦賀奉行が置かれ栄えていたが、最近は地域復興が課題らしい。
浦賀ドックも2021年住友重機から横須賀市へ無償寄付され、市が管理しているが、いつもでこのまま産業遺産として残せるかどうか課題となるときがくるだろう。
そこで勝手に活用方法考えてみた~。それは、『浦賀天然水族館~』
煉瓦の壁に隙間をとりガラスをいれて、中に魚を泳がせてみる。ただし 魚がドックに入り回遊するか不明、海水の透明度課題。
『ドックからみるプラネタリウム』高い建物がないのでドックの底から空をみたら素敵?ただし 澄んでいる空か不明。
だどけ昨今の技術で夜空に3Dを映写することも可能では?
まあ想像は自由ですね(笑)







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