入院生活

入院に関する書類を書いて説明を受けて
少し呼吸が楽になった頃に看護師さんが点滴を開始するためにやってきました。

「点滴するのにルート取りにきたけど平気~?」
と明るく話しかけてくれます。

私は頷いて両腕を出しました。

「いつもどこでやってる?」と聞かれたので
左手の甲を差し出しました。

「もしかして血管出にくい人?」と言われて
ゆっくり大きく頷きました。

「えー…私ルート取るの苦手なんだよ~…」とその人は笑います。


テーブルの上の用紙に
「あまり水分も取れてないからいつもよりやりにくいと思います
練習台にしてどこでも何回でも刺していいですよ
他の人の練習台にもなりますよ笑」
と書くと

「本当にバツバツ刺すよ?いいの?」と笑っていました。


結局、両手で10回以上やりましたがうまくいかず
「うまい人連れてくるから!ごめんね!待ってね!」
といなくなってすぐにもう1人連れてきて
「この人は本当にうまいから!すぐだから!」
「そうやったら絶対失敗するから!やめて!」
と楽しそうなやりとりをして
本当に失敗して
トータル14,5回目でようやくルートを確保することが出来て、ようやく点滴生活を開始しました。

点滴はステロイドと炎症止めを24時間続けて投与し続けることになりました。


点滴を始めて半日ほどで呼吸がだいぶ楽になりました。
それからすぐ担当医がきて「どう?」と言われて
筆談でやりとりをしました。

「呼吸は楽になりました、でも足が痛くて腫れが全く治まりません」
そう書くと
「それは俺の担当じゃないから」

それはそうです。
なので「その担当の先生を紹介してもらえませんか?」と頼むと
後できてもらえるように手配してくれたようでした。



数十分後、きたのは皮膚科の先生でした。
足の腫れを見るのに皮膚科…?と思いましたがまぁ少しでも良くなるのなら…と黙っていました。

腕や足の発疹を見せて足のかき壊して皮膚の下に血が溜まっているところを見つけて
「ここの血を取って調べてもいい?」と言われたので了承をしました。

そしてその後、皮膚科の先生は「あとは担当医の先生とどうするか決めますね~」と言葉を残して病室を出ていきました。

そしてこの血液をとる行為で退院後もしばらく病院通いになることを私は知りませんでした。


入院中の食事は喉の痛みが強いので全てすり潰されてとろみのある物でした。

まぁ腹持ちが悪いこと。
常に腹ペコでした。


そして困ったことがあと2つ。

1つ、歩けないが故にトイレや洗面所に行くのも必ず看護師さんを呼んでも車椅子に乗って連れていってもらわないといけないこと。

もう1つはお風呂に入れないことでした。
利き手に点滴を24時間繋げているので
点滴が空になるタイミングじゃないとシャワーにいけない。
そしてなにより1人で歩けないためまずシャワーに入れない。

蒸し暑い病院で常に汗ばんでいる状態ではこれが一番苦痛でした。

看護師さんは気にして蒸しタオルを持ってきてくれるのですが頭がとにかく気になります。


夜中から呼吸が出来なくなっていく恐怖で脂汗をかいていたのもあり、とにかく頭が臭い気がしてならず…
それが物凄く苦痛で仕方ありませんでした。


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