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鳳虹庵日記 24

2012年01月13日

サイの神

先日の京都巡礼で最後に参拝したのは、 菅原院天満宮神社でした。
天神さんといえば、菅原道真を祀っていますが、
元は、少彦名神が天神さんには祀られていたとSさんは言っていました。
少彦名は、手間天神といって、高皇産霊神の手の間からこぼれ落ちたことに由来するそうですが、
天満(テンマ)は手間(テマ)からきているのでは、と書いている方がいました。

それから、Sさんは四国では少彦名はシャクジン(石神)として祀られているとも言っていました。
または、淡島神として祀られていたり、恵比須神であったりもします。
なんとも七変化する神様です。
少彦名は、大国主命の相棒であるため、
大黒―恵比須のコンビとも重なったのだと思いますが、
その原型は、ヒルコ―アワシマのイザナギ・イザナミの子に入れられなかった神にあるんじゃないかと僕は思っています。

今回の旅でも、少彦名は目についていましたし、会話の中でもよく出てきました。
Sさんが言うには、少彦名=大物主という説があるそうです。
なかなか、謎の神様です。
僕のイメージでは、大物主=事代主な感じがするのですが、あくまで勝手なイメージで、
それに、事代主と少彦名はなぜか、イメージが被るのです。
これも、大国主命との関わりから受けるものかもしれません。
何にせよ少彦名は、注目すべき神様だと思います。
因みに、以前僕は、戯言で「冥探偵困難くん、少彦名編」を書きました。


全然、別の話ですが、つい最近、犀川が気になりました。
全国にいくつか同じ名の川があるようです。
どれも大事な神社があるところで、怪しい感じがします。
特に検索で、ヒットしたのは、金沢の犀川と長野の犀川です。
前者は奈良岳に源流があり、後者は奈良井川が合流します。
犀川と奈良は関係あるのでしょうか?

実は奈良県桜井市には狭井(サイ)川が流れています。
大神神社の境内にある狭井神社から流れているようです。
サイは、山百合の古名で大神神社摂社の率川神社も関わりがあるようです。
今、気付いたのですが、狭井神社は、薬井戸があり、病気鎮めの信仰があるのですが、
薬の神、少彦名を祀っていません。が、なぜか事代主神がいます。
また、率川神社の祭神は、狭井大神を祀っているのですが、
狭井大神は、生活全般の神であり大物主と同一だとあります。
僕は、狭井大神と坐摩五神の一柱、福井神(サクイノカミ)が似ているなと感じました。
率川神社の摂社、率川阿波神社というのも気になります。
アワで恵比須(事代主神)を祀っているものですから・・・


話を金沢の犀川に戻すと、佐奇(サキ)神社がその名の由来で金沢の天神さんと呼ぶようです。
長野の犀川は、今注目している戸隠山の南を流れ千曲川に合流します。
千曲川もクマの字が入っていて気になるところです。
航空写真を見ると、蛇行している様は、大蛇のようです。
また、このあたりは、糸魚川静岡構造線にも関係しているように思います。
そして、それと中央構造線がぶつかるのが諏訪湖だそうです。
中央構造線上に主要な神社が建っているのは、周知のことですが、僕の巡礼もそれに沿ったところがあります。
諏訪大社へは、再度巡礼の必要性を感じていたので、特に気になりました。


犀川の語源は、狭井川に見るように、狭い川から来ているようです。
その反対は、大井です。
犀川というのは、大きな川ではなく、細く蛇行した川のようです。
犀は、狭井であり、斎(サイ)だったんじゃないかと思います。
それは、斎宮が禊に使った川だったんじゃないかと思いました。
そには、水神が居たのだとおもいます。

この水神は、水姫であり、
賽(サイ)の河原の川神と同一でもあったのだと思います。
また、賽の神といえば、道祖神を言いますが、それは石神であり少彦名がシャクジンであるなら重なりそうです。

動物のサイは、日本に生息しませんが、
もし、サイを知らない日本人に、角のある四本足の大きな動物と説明したら、
きっと、牛を連想したのではないかと思います。
サイの神は、ウシの神だったかもしれませんね。

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