光の邑の住民たち 14
恩田さんの重い身の上話は、その内容に反して皆の心を開く結果になりました。恩田さんの話をきっかけに、参加者は、順に自分の想いを語り始めました。キャンプファイヤーの炎がそれを囲んで円になって座っている皆の顔を赤く染めていました。棟梁もバーベキューを焼く手を止めて円の中に参加しました。渥美さんの横に腰をよっこらせ、と言いながら落ち着かせました。
「僕は、新しい地球に残りますよ。」まだ若い男性だった。
「恩田さんのような人生ではなかったけど、僕もいつも、この世界がおかしいと感じて