菊花賞はルメールか?

衆議院選挙の話をしようと思ったが、ふと競馬の話題が頭をよぎり、そちらに目を向けてみた。

政治とは無縁の趣味が人をリフレッシュさせることもあるだろう。特に、これからの季節は秋のG1シリーズが続く競馬ファンには、興奮と期待の連続だ。

競馬と聞くと、ギャンブルだと毛嫌いする人が少なくない。私の周りにも、競馬の話になると眉をひそめる人が多い。

なぜ競馬に限らずギャンブルというものにネガティブなイメージがついているのだろうか?

おそらく、その一つの大きな理由はギャンブル依存症というリスクがあるからだろう。

ギャンブル依存は、ただの娯楽を超え、個人やその周囲の人々に大きな悪影響を及ぼすことがある。損失が積み重なり、借金や家庭崩壊に繋がるケースも少なくない。そういった話を聞くと、やはり競馬も怖いものだと思ってしまうかもしれない。

しかし、競馬には単なる賭け事以上の魅力がある。競馬ファンにとって、レースの予想は一種の知的なパズルのようなものだ。

馬のコンディションや騎手の技術、馬場の状態、距離の適正、斤量、枠順、過去の成績、血統、そしてレースの展開や騎手や厩舎の戦略まで、さまざまな要素を考慮して予想を立てる。

そのプロセスそのものが楽しみの一つだ。そうして練りに練った予想が当たった時の喜びと共に外れた時の悔しさも含めて、競馬の醍醐味と言えるだろう。

また、競馬の運営に関して少し触れておくと、日本中央競馬会(特殊法人JRA)は売上の一部を国庫に納付している。
昨年度の売上は3兆2754億円、その10%が第1国庫納付金として国庫に納付されるという仕組みだ。ただそれだけでなく、JRAは残りの15%で運営して利益が出ると、その50%を第2国庫納付金として国庫に納付する。

財務省が何もしないでJRAから金を巻き上げるシステムになっている。巻き上げた約3000億円は何に使ってるんだ?

これを考えると、競馬で馬券を買うことは、一種の「納税」と言っても過言ではないし、その金が財務省の天下り資金にも流れているのは間違いないだろう。

さて、秋のG1シーズンが始まった今、どの騎手や馬に注目すべきかが気になるところだ。JRAの殿堂入り騎手が7人いるが、そのうちの1人岡部幸雄氏が「競馬は騎手が7割」と語ったように、騎手の技術とレースの流れを読む力が勝敗を左右する重要な要素だ。

しかし今年のG1では、今までになく14回目まで異なる騎手が勝ってきた。ようやく先週ルメール騎手がオークスに続き秋華賞で今年のG1、2勝目を挙げた。

昨年度G1レースは26レース、障害を除くと24レース。そのうちルメール騎手は7回も勝っている。それに続いて川田騎手が5回と続く。
岡部さんの言葉を信じて、他のファクターなんか調べないで残りのG1レースは全部ルメール騎手から買おうかと思うほどだ。それでもプロの予想屋といい勝負になるかもしれない。

今回の菊花賞のレースは誰が勝利するのか、今から楽しみで仕方がない。

競馬を賭けるだけでなく、その背景や仕組みにも目を向けてみると、単なるギャンブルを超えた奥深さが見えてくるかもしれない。秋のG1シーズンをもっと楽しもう。

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