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近況報告濃いめ第13回:何物にもなれない人が増えた理由

「何物にもなれない」

 そんな人が増えたようにも感じる。試しに「何物にもなれない」で検索をかけるとおよそ4億弱のページがヒットします。

 今回はそういう話になります。


「何物にもなれない」人が増えた理由はおそらくはインターネットでしょう。

 例えば昔……具体的に言えばインターネットが普及する前は、クラスの中で1番絵を描くのが上手ければ、それだけで何者かになれました。

 今ではパソコンやスマホの向こう側からプロ絵師、神絵師といった者たちの文字通り日本で1番、物によっては世界で1番の技術が何の障壁も無く津波の如く押し寄せてくる。

 それを目の当たりにして自分のショボさと向き合い、積み重ねることができる人間はそう多くはありません。


「俺が若いころは1番になれって言われてたなぁ」と話す爺さんがいたとしたら、その「1番」というのは「クラスで1番」とか「学校で1番」であり、

 いくら規模がでかくてもせいぜいが「村1番」だったりします。

 今ではさっきも言ったようにいきなり「日本で1番」物によっては「世界で1番」が、パソコンやスマホを介していつでも好きなだけ見れるようになっています。

 爺さんの言う「1番」というのは現代での「1番」とは意味が違ってきます。


 賢明な読者諸兄ならお気づきかもしれない。「1番」という言葉が出てきたことに。

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