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ワンシーンMUSIC on Dr.タカバタケと『彼女』の惑星移民


#15  【4章 Strange Waltz with SHE】より抜粋

その眠りは、僕の身体をゆっくりと地球へと降下させているようだった。
 僕はあの日々のことを思い出す。

 研究の合間に話し合っているとき、僕たちは2人でよくヴィジョンを見た。
 美しいと思うもの。
『春夏秋冬』
『花』
『鳥』
『月』
『太陽』もそうだと、君は笑いながら言った。
「『昇る日』『暮れる日』。『朝日』が一番ね、『希望』の光だわ」と。
「沈む太陽を見ながら、また何度でも甦る姿をイメージする。それもまた美しい。みんな太陽の膨張を恐れているけど、太陽がなくなるほうがよっぽど、お先真っ暗よ」
 そう言って笑った。

「よく笑うんだね?」と僕が聞くと、「そういうプログラムかもね」と、また君は笑った。
 僕は無神経だ。
 君は笑顔のまま言った。
「生まれたばかりの赤ん坊が無防備なのは、誰かの庇護(ひご)を得るためよ。私たちが笑うのは、人間に受け入れられるためでしか無いのかもしれないわ」

 ある日、君は僕にこう言うんだ。
「ワルツって知っている? 昔の男女の踊りよ。曲が見つかったの。一緒に踊らない?」

ED Sheeran / Shape of You

軽快なリズム、跳ねるようなマリンバが知的な会話にピッタリはまっていると感じるのは、極私的な印象でしょうか

Dr.タカバタケとSHEの会話はまさに世界最高峰の知的な会話だろう
それを覗き見ることは、至宝を見るに値する

歌詞の全般的な意味はともかく、繰り返される
I’m in love with your body (きみの体に惚れたんだ)
この部分はとても意味深に感じる
SHEの本体はAIであって、そのBODYに心惹かれると語るDr.タカバタケの知性、そして感性が素敵だと思わずにはいられない

その会話の後にSHEがワルツについて語る
「一緒に踊らない?」
ここまでが一連の流れるようなストーリーをなしているように思えてならない
Shape of Youに続いて、PJさん作曲のワルツを聴いてほしい
ここに私の言う会話と音楽の整合性、そしてストーリーを汲み取っていただけるだろうか



Thank You So Much
Muchas Gracias


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