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ふぉれすとどわあふ 三羽さんの企画


過去の「ふぉれすとどわあふ」


次作のテーマ  ①ドヴェルグ一族との奇妙なたたかい
        ②大昔の冬眠穴から現代へワープ
        ③冬眠穴から宇宙に飛び出す

【962字】

クマさんがミユちゃんの雑貨店のドアを押すと、来た時よりもっと大きな音がしました。

ガリャガリャーン


「ねえねえ、クマさん。これからどこに行くの?」

ヘビさんはクマさんの首に巻きついています。

「そうだなあ。お腹もいっぱいになったことだし、神社に子どもたちを脅かしに行こうか」

「クマさん、それはダメですよ。仲良くしなきゃ。ミユちゃんが悲しみますよ」

クマさんは大きな声で顔をクチャクチャにして笑いました。

「ヘビさんはミユちゃんのとこから出てきてもよかったのかい?」

「わたしも宿なしですからね。またミユちゃんに会いたくなったら帰りますよ」

「それじゃボクたちの大昔のネグラに案内しよう」

ふたりは、いいえ、クマさん一行は大昔の山の中に入っていきました。


ひとしきり奥までくると、空気がひんやりしてきました。

「クマさん、止まって。何か嫌な臭いがするのよ」

と言い終わるのが早いか、目の前にとんがり帽子にたっぷりおヒゲで、斧を構えた小人が現れました。

「さあ、身ぐるみ剥いでやる」

「何を言ってるんだい、小人くん。ボクに持ち物があると思うかい?」

「小人って呼ぶな。オレ様にはちゃんとドヴェルグ様って名前があるんだ」

「じゃあドベさん。ボクは何も持ってませんよ」

「ウソつけ。いや、違うんだよ。ドヴェルグだ。ちゃんと呼べ」

ドヴェルグは困った顔をしました。

「えーっと。そのマフラーをよこせ。そしたらここを通してやる」

「これはマフラーじゃありませんよ」

「ウソつけ。クマ族でそんな首の模様は見たことねぇ。さっさとよこせ」

ドヴェルグは飛び上がって、ヘビさんのシッポを掴んで引っ張りました。

びよーんと餅のお陰で伸びに伸びたヘビさんは、勢いよくドヴェルグの首に巻きつきました。

「いやーだーな感じだ。なんだこれは」

「ドブエルさん。だから言ったでしよ。マフラーじゃないって」

「なんなんだ」

「ヘビさんですよ」

「ひいえー。おいらはへヘビは苦手なんだ。すすぐにとっ取ってくれ」

クマさんはゆっくりドヴェルグの首からヘビさんを取って、自分の首に巻きつけました。

「ドエブルさん。もう行ってもいいですか?」

「ああ、行け。このこのクマ吉め。おいらには10人の仲間がいるんだからな」

そう言うと、自分の斧を置いて行ってしまいました。

クマさんはドヴェルグの斧を持って、また山の奥へと歩き出しました。


三羽さん
これで間違ってないですか?
間違ってたら、取り下げも修正もします。


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