ボカロビギナーになってみた

どうも!ボカロ超ビギナーです!

どれぐらいのビギナーかと言うとゲームに出て来た曲しか知りません。ボカロPと聞いて隠語のP音と間違えてたぐらいの素人です。

音楽何が好きかと尋ねると、ボカロです!と答えられる機会が増えてこりゃヤバいと思い慌てて教えて貰って色々聞いたんですね。その中からこれはボカロ好きな人に言うと怒られるなポイントを発見したので紹介させて下さい。

ボカロってもなぁ!色々いるんだよ!!なボカマニの方やボカロと聞くだけで何でも受け入れる宗教家もいると言う噂ですが、先に謝罪します!

電子ボカロとアナログ人間

ボカロはシンセサイザーの一種ですが、歴史上電子音楽とアナログ音楽は交互に競いあった後に共存します。

ボカロと歌い手は電子とアナログの関係にあります。ボカロの進化は人間の歌に近づく事、歌い手の進化はボカロに近づく事。例えばYOASOBIのボーカルはアナログボカロの代表で機械の様な発声が特徴で売れ日本の歴史を変えた1人です。

ボカロでは人間にこれは歌えないだろうと言う曲が生まれ、それを歌える人間が出てくる。こう言った電子アナログ歴史はボカロだけでなく民族音楽から遡れる訳ですが割愛します。

メルトは何故今でも名曲なのか

初期のボカロは現代で聞くと珍曲が多い実験の時代だと思います。インパクトさが無いと再生されない話題にされない、そして無視されたのが歌です。先ほどで言う電子楽器としてのボカロですね。鍵盤叩くと声が出る不思議楽器いかがですか!!みたいなニュアンスで勢いしかないセールスマンでしょうか。

メルトはボカロは歌である事を無視せずに(ルールを守って)売れました。当時の歌とは子音母音ブレスの事です。実際に歌ったものをトレースする手法で、特に子音にこだわったそうですが、今聞くとブレスの位置が圧倒的に上手です。なので今聞いても自然な響きで聞く人を選ばない名曲になりました。逆にブレスを考えてもいないおバカな曲も多い初期ボカロは笑えて素敵ですね。

反面教師としてのtell your world

楽器としてのボカロを終わらせたのはCMでも使われ今でもゲームで使用されるこの曲です。私はボカロファンではありませんがこの曲がクソだと言うのはすぐ分かりました。とりあえずテクノしてキャッチーなメロディ付けとけばオッケーしょボカロは電子楽器よ電子音楽合わせりゃイチコロよ感しか感じないからです。CMなのでテンポやクライアントの指示など制限が入るのでP自体の批判ではありません。結構進化してきたなボカロも!と言う勘違いを、ボカロは何でもありではない!と、この曲は教えてくれました。

一言、ボカロでperfumeはするな!陳腐な発想が既にスベってるよ!!ネタとしては99点!

ハチは何故凄いのか

叱咤の後は激励。

ハチは米津玄師の別名義です(今日知りましたしハチも今日聞きました)。ハチの凄いところは米津玄師を完璧に再現する所に尽きます。発音のタイミングも彼の低い音でちょっとドモったり高音の母音の投げやり感まで再現し、ボカロをアンドロイド化に成功して売れた先駆者です。

なるほど!電子楽器→アンドロイド→アナログ楽器と言う手があったか!!と、大発明に拍手!

その証拠にハチを聞いて初音ミクの身長を想像して下さい。高身長でちょっと痩せてるかな、になると思います。少なくともメルトより身長が高くなるはずです。

ハチは声以外の楽曲についても現代でほとんどの人が気付かない仕掛けをしているのですが、次項で触れます。

現在のボカロが抱える弱点

ボカロも進化し続けていますが致命的な弱点があります。

ボカロには推進力がありません。もう人間と同じぐらいの声は出せますが、音楽を進める力が無いのです。分かりやすく言うと未来を想像させる力や過去を思い出させる力でどうでしょう。そのかわり瞬発力があり、目の前の音符に限りボカロは薬物に近い魅力があります。

楽器のチョイスがアナログに偏っているのもボカロの弱点を補う為です。楽器だけでは足りないので音符が密になります。ボカロは楽器の音圧に負ける性質があるので、楽曲を進めるためにはもう音符を増やすしかない。

さらにボカロは低音と相性が悪くバスドラもベースもまともに前に出せません。なのでベースがチョッパー奏法が主流になったり音量バランスがおかしくなるのも仕方ないのかもしれません。

この音量バランスはいわゆるライブ盤に酷似しています。最初に電子音楽とアナログ音楽は共存に落ち着くと言いましたが、ボカロは現在ではボーカルをちょっと奥に持ってきたバンドスタイルのライブ盤に落ち着いていると感じます。

再びハチへ

ハチの凄いところはボカロをスタジオ盤として成立させている所です。これは米津玄師名義でも同じですが、バスドラとベースの音色とリズムのチョイスがヤバいです。元ネタは古いブラックミュージックです。

これによりボカロの弱点である推進力を迫力では無く、リズムで補えましたので後は音符を詰めなくても、好き勝手しても曲として成立するぞと。テンポも遅くできるので何回リピートしても飽きない疲れないよと。

スタジオ盤の強調として間でスクラッチ音を入れたり分かりやすい工夫をしているのを聞くと、ハチ君分かってるぅ!!とここでも拍手が出ます。

ボカロの将来を考えてみた

現在のボカロはバンドスタイルライブ盤と進化するどころか退化しているのですが、私はそもそもボカロの根本的な所を見落とされていると感じます。

それは、歌は聞きながら感じながら歌う。です。

カラオケが歌詞だけタイミングよく流れる無音な施設だったとしたら、大声で歌える施設なのは同じなのにまず行きませんよね。

演奏の音を聞きながら合う様に声を出す、これが歌の仕組みです。(アカペラは一旦スルー)

これまでのボカロ曲は初音ミクなどボーカロイドにも耳があり演奏を聞きながらそれに反応して歌っている、と言う妄想が足りてないと感じます。バンドスタイルの大事な要素にノリがありますが、このミクちゃんめちゃくちゃノリノリじゃん!!って全く思えないのです。あ、こいつドラム全然聞いてねーや!!と丸わかりなのです。

演奏する側も歌を聞き他の楽器を聞いています。それが全く感じられない。J-popなら良いんですがバンドスタイルの場合、他の音を聞かないなんてお話にならない。学生のコピーバンドかよ!感が強い。

バンドスタイルとしての話に偏ってしまいましたが、ボーカロイドにも耳があり体は動いていると言う視点でボカロ曲を聞くと、まだまだ進化するなこのジャンル!!と思わずにはいられないのでした。

ではでは!


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